【ORASシーズン9】先制!サザングロス【最高2129/最終2054】

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  どうも、サザングロスの人を目指しているペラです。

 シーズン中も色々更新したいネタはあったのですが、「ちょっとめんどくさいな……まあ明日やるか……」と思い続けていたら、いつの間にかシーズン9が終わっていたことに衝撃を覚えました。月日の流れの早さは恐ろしいものです。

 僕はといえば相変わらず今シーズンもサザングロスを用いていたのですが、「せっかくなのでシーズン8とは違うコンセプトのサザングロスを組もう!」という考えのもとパーティをつくろうと思い、前シーズン多用していたでんじはというチート技を採用しなかったため、代わりに先制技持ちのポケモンを多く採用し、全体的な遅さを誤魔化す構築になりました。今回の構築名はそういった経緯から名づけましたが、正直もともと先制技主体のパーティにするつもりでもなかったので、後付感が否めません……

 色々と練り足りない部分が目立つのですが、前シーズン使った✝まひるみサザングロス✝とはまた違ったサザングロスの形を、ある程度示すことができたかなと思います。しばしお付き合いくださいませ。

※念のためですが、H=HP A=攻撃 B=防御 C=特攻 D=特防 S=素早さです。 

※リンク先はすべて無断リンクですので、問題がある場合、恐れ入りますがご一報ください。

 

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 【サザンドラ (NN:ブルーベリー)】

性格:おくびょう 特性:ふゆう 持ち物:いのちのたま

実数値:169(12)-*-111(4)-170(196)-122(92)-158(204)

技構成りゅうせいぐん あくのはどう だいもんじ ちょうはつ

 今シーズンはサイクル戦主体のサザングロスを使いたいと思い、シーズン7で結果を出したひぐまさんのサザングロスを参考にするところからこの構築はスタートした。

 最近、非こだわりアイテム持ちのサザンドラもかなり有名になってきてはいるが、PGLを見る限りは依然としてこだわりアイテム持ちの個体が大半である。相手もこだわりアイテム持ちを想定して選出してきたり動いてきたりすることも多く、1体で相手を半壊させることもしばしばであった。

 もちろん、今回は定数ダメージの入るいのちのたまを持っている関係上、非こだわりであることはすぐにバレてしまうが、それを差し引いても、攻撃技の種類に恵まれており、優秀な補助技も多く覚えるサザンドラがこだわらないメリットはやはり大きい。

 また、主な引き先であるメタグロスが今回あまり耐久に振っていない関係上、火力を押し付けて打ち逃げをするようなやり方がこのパーティにあまり適していないため、動きに柔軟性を持たせることのできるいのちのたまでの採用は正解だったといえる。

 Hの実数値は珠ダメージが最小になるよう10n-1に調整。Sは霊獣ランドロスにステロ展開をさせないように、最速霊獣ランドロス抜きまで振った。ただ、起点づくりの霊獣ランドロスはがんせきふうじから入ってくることも多く、というかそもそも最近はそういった型自体あまり見ないため、もう少しSは落としてしまっても良いかもしれない。一応90族であるガルーラルカリオの上を取れていることで助かった場面自体は何度かあった。

 どんどん珠ダメージでHPが削られていくため、耐久調整をどこまでするのかはかなり悩ましいところ。とりあえずHSメガゲンガーきあいだまで出落ちすることを避けるため、C4振りメガゲンガーきあいだまを確定耐えするところまでDを振ってはみたものの、今シーズンはCSメガゲンガーが復権してきていたり、珠CSゲンガーの数も相変わらず多かったりで、仮想敵のゲンガー対面で安定することはほとんどなかった。調整先のHSメガゲンガーですら、一度珠ダメで削れてしまうときあいだま耐え調整がまったく意味をなさなくなってしまうので、思い切ってCに振ってしまっても良いかもしれない。

 とはいえ、一応このCラインでも、H振りメガゲンガーやH振りメガクチートは確定でもっていくことはできるし、Cに振り切ったところでHAメガヘラクロスだいもんじで確一にすることができないことなどを考えると、Cをこの程度に抑え、残りを陽気メガガルーラすてみタックルを耐えられる可能性を上げるよう、Bに回してしまうのも手ではある。

 技構成は安定したメインウェポンのあくのはどう、パーティ単位で呼ぶポケモンに刺さるだいもんじをまず採用した。竜技はりゅうせいぐんりゅうのはどうのどちらも試してみたが、瞬間火力が欲しいと思う場面は思いの他多く、りゅうせいぐんのほうがこのパーティには適していると判断。りゅうせいぐんなら、H44D12振りのメガバシャーモを高乱数で持っていったり(93.8%)、メガガルーラの体力を半分以上もっていくことができるようになる(203ガルーラの場合 66.9%~79.3%)。

 補助技についてはちょうはつとみがわりの択になると思うが、ちょうはつを持っていて助かったことがとても多かったため、個人的にはちょうはつを優先して採用したい。りゅうせいぐんを打ったあとの起点回避に使えるのみならず、トリックルームステルスロック、バトンタッチのような展開技を阻止することで、試合を有利に進められることがとても多かったためである。

 しかし、みがわり採用でもあくびやでんじはのような状態異常技を防ぐことはできるし、ギルガルド対面を考えるならば、みがわり採用のほうが圧倒的に都合が良いのも確かである(珠サザンドラではギルガルドを一撃でもっていくことができず、そのまま返り討ちに遭ってしまうため)。このパーティは特に、古き良きじゃくてんほけん持ちのギルガルドが死ぬほど重く、その対面を強く意識する場合などはみがわり採用になるかと思われる。

 今までサザンドラはずっときあいのタスキで使っていたため、行動保証がされていないサザンドラを使うことには最初大きな抵抗を感じていたが、扱い方に慣れてしまえば程よい火力と柔軟性がとても魅力的だった。意気揚々ときあいだまを撃ってくる相手の悪霊と変質者のおっさんがノーコンだったらさらに活躍していたと思うが、今シーズンきあいだまを散々打たれたにもかかわらず、避けた回数はわずか1回だけ。自分もきあいボーラーなので文句は何も言えないが、もう少し自覚を見せて欲しかったと思わないでもない。

 

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 【メタグロス (NN:がしゃくら)】

性格:ようき 特性クリアボディ→かたいツメ 持ち物メタグロスナイト

実数値(通常):167(92)-183(220)-150-*-110-126(196)
実数値(メガ):167(92)-193(220)-170-*-130-170(196)

技構成しねんのずつき じしん れいとうパンチ バレットパンチ

 爪を研がない広範囲アタッカー型のメガメタグロス。このパーティの一応のコンセプトである先制攻撃技持ちの一体であり、唯一のメガ枠でもある。一応エースポケモンということになるが、つめとぎ型以上に止まる相手が多いため、選出しないこともしばしばであった。

 とは言え、雑に広く相手と打ち合えるというのはなかなか頼りになった。あまり大事に扱わず殴っているだけでもそれなりに勝つことができ、600族メガ進化ポケモンのポテンシャルの高さを感じた。

 Hはゴツゴツメットのダメージが最小になる6n-1、やどりぎのタネなどのスリップダメージが最小になる8n-1を同時に達成する167になるように調整。また、ようきガブリアスのじしん+さめはだのダメージを丁度確定で耐えることができる数値でもある (73%~87.4%+12.5%)。

 特殊方面も、C4振りメガゲンガーシャドーボール程度であれば耐えるが、おにびやさいみんじゅつといった補助技や、CS振りメガゲンガー、いのちのたま持ちの存在まで考慮するとまったく安定しないので、そのへんはもはや諦めている。

 Sは当初、準速メガボーマンダ抜きまで振っていたが、このパーティ相手に出てきたメガボーマンダは最速個体が多く、大して準速メガボーマンダ調整に意味を見いだせなかったため、最速ガブリアス抜きに留め、残りをAに振った。メガした状態であればゲンガーと同速勝負を仕掛けられるS252振りも魅力的であるが、そもそもゲンガーに先にメガ進化されていると意味をなさないということもあり、この型であればSに振り切るメリットはそこまでないように感じた。

 とはいえ、ガブリアス抜きに調整されていそうなポケモンは確実に抜けていたほうが良い場面も結構あったので(例:物理受けジャローダ)、このあたりは微調整が必要だと思う次第。

 技構成は広範囲アタッカーとして最も汎用性の取れる4つを採用した。言うまでもなく氷+地面の範囲はとても広く、れいとうパンチを採用した恩恵は至るところであった。

 タイプ一致技についてだが、基本的にはしねんのずつきのほうが優秀である。というのも、等倍以上が取れることが多く、このパーティで重いメガヘラクロスに対しても大きな打点を持つことができるからである(H252振りの場合37.5%で一発)。

 唯一コメットパンチが欲しいと思った場面はピクシー対面であり、中乱数(56.3%)で一撃でもっていくことができるため、ピクシーを重く見る場合は採用してもいいかもしれない。203メガガルーラに対してもコメットパンチ+バレットパンチ2発で高乱数でもっていくことができるようになり(52.2%~62%+23.6%~28%)、1発目の攻撃を耐え、2発目の不意打ちを空かして殴り勝つといった芸当ができるようになる。

 4枠目のバレットパンチについてだが、この技を採用できるだけでもこの型にした意義はあったように感じるほど有用な技で驚いた。先制技を持つことで、パーティ全体の微妙な火力の足りなさを補ってくれることはもちろん、タイプ一致かつ、かたいツメ補正が乗るため、そこそこの火力を叩き出してくれる。他のポケモンで削った相手のポケモンを、バレットパンチで落としながら安全にメガ進化するという流れはとても多く、汎用アタッカーとしてメガメタグロスを採用する場合、優先して採用したい技である。

 同じポケモンであるものの、つめとぎ+みがわり型のメガメタグロスとは見れる範囲や扱い方がかなり異なり、それに慣れるまでは苦労した。HSメガメタグロスと比べ瞬間火力が優れている一方、そこまで場持ちが良いポケモンではなく、前述したように止まる相手も多い。それでもハマる相手への制圧力は目を見張るものがあり、選出誘導能力も高いため、いぶし銀の活躍をしてくれたことは間違いなかった。この個体は青いけれども。

 

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 【マリルリ(NN:おもちつき)】

性格:いじっぱり 特性:ちからもち 持ち物:とつげきチョッキ

実数値:203(220)-112(252)-101(4)-*-102(12)-73(20)

技構成たきのぼり じゃれつく はたきおとす アクアジェット

 もともとここの枠にはゴツゴツメット持ちのギャラドスが入っていたのだが、裏から出てくるロトムなどへの有効打があまりに欠けており、かみなりパンチや岩技を持っているバシャーモに至ってはどうしようもなかったため、思い切ってマリルリに変えてみた。結果的にマリルリ投入後、伸び悩んでいたレートもぐんぐん伸びていったので、この選択は正しかったと思われる。このパーティにおける2体目の先制技持ちポケモン

 持ち物はオボンのみを霊獣ボルトロスに取られていたということもあり、タイマン性能も考えてとつげきチョッキを選択。このパーティには特殊を受けられそうなポケモンが他にほぼ存在しておらず、無理矢理つっぱらざるを得ない場面も多かったため、とつげきチョッキによる特殊耐久上昇の恩恵は計り知れなかった。パーティ単位で重いウルガモスギガドレインも2耐えするため、一度流して、隙を見てステルスロックを巻くなどの処理ルートを取ることもできた。

 努力値は割とテンプレなので特に語ることはない。DLポリゴン2の対策としてDが高くなるよう調整し、無振り同族に勝てるよう気持ちだけSにまわしている。このS調整が役に立ったと思えるところはほとんどなかったので、素直にHに回してしまっても良いと思う。

 技構成もとつげきチョッキ持ちのマリルリとしては一般的なもの。このパーティはナットレイを信じられないほど呼ぶので、たきのぼりの枠をばかぢからに変えていたこともあった。しかし、はたきおとす+ばかぢからでも、HBに回されている一般的なナットレイの場合落とすことができないし、仮に落とすことができたとしても、安定した引き先がいないこのパーティにおいて、ABが下がったマリルリと裏から出てくる相手ポケモンを対面させることはリスキーである。たきのぼり採用であれば、リザードン対面でも安心して打てるというところも評価できる(鬼羽メガリザードンXは無理)。

 前述したナットレイに加え、キノガッサジャローダなどの草ポケモンを相当呼んでしまう構築であるため、ちからもちではなくそうしょくで採用したほうがパーティの穴埋めとしてはおそらく正しく、そちらを優先して採用したいと何度も心から思った。しかもこのパーティは物理アタッカーを4体採用しているにもかかわらず、おにび対策をまるで取っていない欠陥構築なので、マリルリを特殊型に変更すれば、そのへんの一応の誤魔化しになりうるというメリットもある(それでも辛いが)。

 ただ、結局のところ、受けだしに来た電気ポケモンと無理矢理撃ち合えたり、ヘドロばくだんで殴りに来たゲンガーを返り討ちにできるというメリットが捨てきれず、シーズン終了までずるずるこの型で来てしまった。

 自分の持っているフレンドサファリに夢特性マリルリが出てきていたら間違いなくそうしょくに変更していたと思うが、どの水サファリを確認してもマリルリが出てこなかったので、多分これも運命なのだろう。素直に誰かにもらえよという話はNG。

 

 

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 【霊獣ボルトロス (NN:カンナカムイ)】

性格:おくびょう 特性:ちくでん 持ち物:オボンのみ

実数値:161(56)-*-92(12)-186(172)-102(12)-168(252) ※H30個体かつCの実数値が1低い

技構成10まんボルト きあいだま サイコキネシス わるだくみ 

 XYシーズン6でも愛用していた、わるだくみ型霊獣ボルトロス。全体的にSが遅いパーティなので、ガブリアスなどへの圧力も兼ねて化身ボルトロスでやったほうが良かった気もするが、見た目的には霊獣フォルムのほうが圧倒的にかわいいので、化身フォルムで採用するというのは僕の選択肢にはなかった。

 持ち物はクレセリアや耐久ナットレイなどの低下力ポケモン対面で安心して積めるようにオボンのみ。努力値エイスケさんの調整が非常にまとまっていて感動したので、ほぼそっくりそのまま採用した。実際、クレセリアのような低下力ポケモンを起点にする時に耐久調整の恩恵をよく感じたので、オボン型の調整としては一つの結論なのかなと思う。

 技構成はわるだくみ型としては基本的なものだが、めざめるパワー氷ではなくサイコキネシスを採用しているのは、対受けループ(フシギバナ)を意識しているためである。サイコキネシスを採用した場合、最低でも2回はわるだくみを積まないとグライオンを突破することができず、その間にがんせきふうじやらはさみギロチンやらの餌食となってしまうのだが、パーティ単位でグライオンを選出させないようにすることでこれを対処している。実際、グライオンを選出されたことはほとんどなかった。

 めざめるパワー氷がなくて苦労したのは、ガブリアスや霊獣ボルトロスが入ったスタンダードなパーティを相手にする時ぐらいで、その場合は裏に任せれば良い。相手が地面枠を出してこなかったらしめたもので、誘うナットレイなどを起点にし、そのまま3タテすることもよくあった。

 ただ、いくら耐久調整を多少施しているとはいえ、基本的に耐久がないポケモンではある。使用法には充分に注意したい。たとえばメガギャラドスの1舞こおりのきばはサザンドラであれば耐えるが、この霊獣ボルトロスだとそのままワンパンされてしまう。強力な積み技を持っているポケモンであるだけに、相手もそれを踏まえた立ち回りをしてくるので、大事に扱うことが重要になるポケモンだと思う。

 対受けループ相手はこいつがきあいだまをラッキーに当てられるかどうかにかかっており、大体の試合できちんと当ててくれた殊勲者。その代わりにハピナス相手にはシーズン通して一度も当てられず、挙句の果てにはれいとうビームで一発で凍る活躍を見せてくれたので、ポケモンの中にも苦手意識というのがあるのかもしれない。いかつい上半身と可愛らしい足のギャップが魅力的なポケモン

 

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 【キノガッサ (NN:アヒージョ)】

性格:いじっぱり 特性:テクニシャン 持ち物:こだわりスカーフ

実数値:135-193(204)-107(52)-*-80-122(252)

技構成:ばかぢから タネマシンガン がんせきふうじ マッハパンチ

 エースであるメガメタグロスポリゴン2を崩せず、メガガルーラとの打ち合いにも大体負けるという悲しみを背負っているため、必然的に入ってきた格闘枠。当初は記事にもしたとつげきチョッキ持ちのローブシンを使っていたが、ローブシンだとメガガルーラに勝てないどころか、スイクンとの打ち合いにもヘタしたら負ける可能性があるというこの世の真理に気づいてしまったため、見た目の圧力も含めてキノガッサを採用した。このパーティにおける第3の先制技持ちポケモン

 きあいのタスキが余っているにもかかわらず、こだわりスカーフをもたせているのは、上からばかぢからを打つことでメガガルーラをそのまま持って行ったり、受けに来たナットレイジャローダに対して致命傷を追わせることを期待してのことである。CSゲンガーであれば、おにびなどの存在を気にすること無く、上からがんせきふうじを打つことで後続の先制技圏内に入れることもできる。

 性格は火力を重視していじっぱり個体を用いたが、意地っ張りの場合メガゲンガーゲッコウガなどを抜くことができなくなるため、そこを重く見るのであればようき個体採用を検討しても良いかもしれない。とはいえ、メガゲンガーの場合、がんせきふうじを入れて後続に任せたところで、裏に引かれて再びメガゲンガーを出されるとどうしようもなくなるし、ゲッコウガも先制技を使われない限りマッハパンチで事足りるため、やっぱりいじっぱりで良かったということになりそうではある。

 努力値振りはASに振り切るのではなく、Bに少し回している。このB調整案はもともとキノガッサ同士の打ち合いを有利するためのものだったと記憶しているが、タスキを持たせておらず、行動保証がされていないこのキノガッサにとって、この耐久調整が生きた場面は少なからずあった。

 例を挙げると、ガブリアスげきりんを打たれた場合、B4振りのキノガッサであれば50%の確率で落ちてしまうが、Bに52振ることで、落ちる確率を12.5%まで引き下げることができる。耐久に振りすぎた結果、必要な火力を落として負けてしまったら本末転倒ではあるけれども、スカーフキノガッサの耐久調整についてはもっと検討されてしかるべきだと感じた。

 スカーフ持ちが警戒されていなかった序盤〜中盤あたりにかけて大活躍したポケモンで、前半のMVPは間違いなくこいつだろう。反面、皆が一度は被害にあったであろう後半ではかなり警戒されてしまい、思うような活躍を見せることができなかった。

 なにより、このパーティではゴツゴツメットを持っているポケモンが一見するといないため、対面したメガガルーラが安心してねこだましを打ってきてしまうのが厳しかった。いかにもゴツゴツメットを持っていそうなギャラドスを採用していた時は、比較的メガガルーラねこだましを打たずにそのまま突っ張ってきてくれていたことを鑑みると、スカーフキノガッサを使う場合は、ゴツゴツメットを持っていそうなポケモンを同時に採用する必要があると反省。

 ただ、こちらとしてもねこだましを打ったメガガルーラが次のターンに引いてくることは大体読めるので、そこに合わせてがんせきふうじを打つと、裏にいるゲンガーやファイアローをそのままもっていくことができ、有利に試合を進めることができたことがかなりあったことを付記しておく。ギルガルド入りの場合はどの行動をとっても容易に受けられてしまい、格好の起点になってしまうので、素直に選出しないようにするほうが吉。

 構築的にゲンガーやギルガルドが重く、おにびの通りもものすごく良いため、ここの枠はバシャーモに切り替えたほうが良いと判断し、バシャーモを入れていた時期も一瞬だがあった。バシャーモであればジャローダナットレイといった草ポケモン入り構築相手にも圧力をかけることができるということもあり、机上論ではバシャーモ採用のほうが正しいように今でも思う。

 しかし、圧倒的にバシャーモの使い方に慣れていないせいか、使いこなせないどころか選出することもままならないという事態が発生し、結局はキノガッサに戻してしまった。もう少し実験する余裕があれば、このパーティに適したバシャーモを組み込み、運用することができたのではないかと悔やまれるが、キノガッサのほうが見た目がかわいいので、これで良かったのだ……と自分を慰めている。

 

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 【マンムー (NN:コロトゥーレ)】
性格:わんぱく 特性あついしぼう 持ち物ゴツゴツメット
実数値:217(252)-152(12)-144(244)-*-80-100
技構成:じしん どくどく ステルスロック こおりのつぶて
 最初はがむしゃら持ちのタスキ型で使っていたが、ギャラドスを解雇したことでゴツゴツメットが余ったため、いつの間にかゴツゴツメットを持っていた不思議なポケモン。前シーズンと違うポケモンを積極的に使おうと思ってパーティを組んでいったにもかかわらず、我が物顔でずっとパーティに居座り続けるあたり、この淫獣のポテンシャルの高さを感じる。
 ブログ記事を読み漁った限り、マンムーゴツゴツメットを持たせる場合の調整はおおまかに言って二通りある。ガブリアスをゴツメダメージ2回+こおりのつぶてで確実に葬れるようAに12振るのは共通するが、残りの努力値をHBに振り切るか、Sに100程度回して準速60族(最速50族)の上を取れるようにするかは、構築や好みによって分かれるようだ。
 個人的にはSに振る利点をそこまで感じなかったため、できるかぎりタフに戦えるようHBに振り切った。むしろ足りないと感じたのはAのほうで、メガガルーラにミリ残しで耐えられることが何度もあったのが気がかりだった。努力値振りを変更するのであれば、個人的にはSに振るよりもAに回したいところ。
 技構成にはゴツゴツメット持ちのマンムーとしては基本となる4つを採用。このパーティにおける第4の先制技持ちポケモンである。どの技もよく使っていたが、構築的にファイアローが重く、特に後半流行ったHDファイアローに為す術もなく負けることが多かったため、がんせきふうじを採用して削りを入れられるようにしたほうがいいのかもしれない。その場合もおにびを入れられてしまうので、誤魔化し程度にしかならないのが辛いところであるが……
 キノガッサメガガルーラの対策にならなくなってきたため、恐る恐る投入したポケモンであったが、意外や意外、獅子奮迅の活躍を見せてくれた。初手で対面したメガガルーラすてみタックルを打ってくれればそのままじしんで持っていけるし、ねこだましグロウパンチから入ってきたとしても、裏にいるポケモンの先制技圏内にもっていくことができる。ガルーラの裏にガブリアスや霊獣ランドロスを控えさせている選出を相手が取ることも多く、一体で相手を壊滅状態にもっていったこともあった。
 また、霊獣ボルトロスが相手のガブリアスや霊獣ランドロスと対面したときも、安心して出すことができるポケモンであり、誘う物理受けポケモンにもどくどくを打つことができるため腐ることが少ない。選出した際の勝率もダントツで一位であった。
 これまで物理耐久に振ったマンムーを使ったことがなかったため、最初使用感がさっぱりわからなかったが、相手に警戒されることがまったくなく、アドバンテージを想定通りに取ることができるのは大きい。読まれないゴツゴツメット持ちはやはり強かった。

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  上記でもたびたび触れているように、このパーティが苦手としているポケモンは思いの他多く、特にゲンガー、ギルガルドファイアローといった対策必須ポケモンに薄いのは致命的な欠陥でした。ゲンガーやファイアローはおにびを持っていなければなんとかなるのですが、このパーティを見て喜んで出てくるのはおにび持ちであることが多く、うまいこと立ち回らない限り、そのまま何もできず壊滅してしまいます。同様の理由で、おにび持ちのメガリザードンXバシャーモも相当厳しい相手でした。

 また、炎技を持っているのがサザンドラしかいないため、フェアリー+ハッサムという組み合わせのパーティには大体負けていたのも悲しみを誘います。一応霊獣ボルトロスでもハッサムを突破することはできるのですが、サーナイトにちくでんをトレースされたり、ニンフィアの特殊耐久を突破できなかったりで、結局はジリ貧にしかならないのが辛かったです。

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 それでも、シーズン終了4日前ぐらいまでそこそこの順位にい続けることができたのは、マッチング運も相当ありますが、相手の意表をついた構成や動きで勝利をなんとかもぎ取ることができたからなのかなと思います。レート自体は終盤の追い込み時に溶かしてしまい、最終日直前の2日間で100戦以上した結果1700台まで落ちるという笑えない事態に直面したときは、ポケモンでの勝ち方が真剣に分からなくなっていました。

 ただ、上位でのフィニッシュを諦めてぐっすり就寝し、最終日の深夜になんとなく潜ってみたところ、すぐにレートが2000台まで回復したので、ポケモン対戦におけるメンタルの重要性を実感させられます。その時はほぼ負けなかったため、もう少し時間があれば2100台に復帰できていたかも……と考えると口惜しいところですが、そこから負けが込むことも充分あるゲームなので、こればかりはなんとも言えません。

 もともと構築的にアンバランスな今回のようなパーティの場合、様々な局面で読みが強制されるため、1回1回の試合で精神を削られてしまいます。そのため、1日に何度も潜ることには適していないのですが、そのあたりを考慮することなく潜りまくってしまったことは大きな反省点であり、今後の教訓になりました。

 読み合い自体は面白く、「対戦しているな」という実感が出るので好きではありますし、作業的に行動するパーティは使っていてすぐに飽きる上にそこまで楽しさを感じないので、そのあたりの塩梅をどうするかが難しいところです。

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 最終順位は154位ということで、前シーズンの順位(38位)の更新を狙っていた身としては残念な結果で終わってしまいましたね。2129の時に保存していれば、PGLを見る限り順位を更新することができていましたし、レート・順位ともに参考元のひぐまさんを(シーズンが違うので参考程度ですが)抜くこともできたので、オーソドックスなサザングロス使いとしても胸を張ることができたと考えると、なかなか口惜しいです。より完成度の高いサザングロスを作って達成するべきだと受け取ることにします。

 来シーズンはまったく新しいタイプのサザングロスと、これまでの2つの構築を煮詰めたようなサザングロスの2つのアイディアがあるので、どちらもまったり試していきたいと思います。毎度ながら少し長くなりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

 

●参照記事

エイスケ「悪巧み霊獣ボルトロスの調整案」 『とあるポケモントレーナーのブログ』

ひぐま「【ポケモンORAS】ギャラクシーサザングロス【レート2125】」『ぽこもんぶろまが』

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   「【「シーズン8】✝まひるみサザングロス✝【最終2209/38位】」

   「【ORAS】191ローブシン@とつげきチョッキの調整【単体考察】」