【ORASシーズン10】まひるみサザングロス亜種【最終2106/73位】

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 なんだかんだシーズン10も終わりましたね。参加されていた皆さんお疲れ様でした。

僕は今回、シーズン8で使った構築をベースにしつつ、現環境を意識しながら少しずつ構成をいじって潜っていました。中盤まではなかなか良いペースで2100手前あたりまでトントン進めたものの、途中大失速。構成を色々変更したりと迷走していたら、結局2100に到達したのは最終日前日になってしまい、ポケモンというゲームの闇の深さと自分の力量のなさを思い知りました。うーむ……

 ただ、最終的にはそこそこまとまったパーティが組めた気がしたので、毎度のことながら紹介させていただきます。

※念のためですが、H=HP A=攻撃 B=防御 C=特攻 D=特防 S=素早さです。
※リンク先はすべて無断リンクですので、問題がある場合、恐れ入りますがご一報ください。

 

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サザンドラ (NN:パペマペ)】

性格ずぶとい 特性:ふゆう 持ち物ゴツゴツメット

実数値:199(252)-*-156(252)-145-111(4)-118

技構成あくのはどう ちょうはつ でんじは はねやすめ

 このパーティにおける地雷枠であり、唯一まひるみを自分だけで仕掛けることができる、まひるみ戦隊のアカレンジャー的存在。とはいっても、まひるみの本家であるトゲキッスほどの成功率は期待できないので、あくまで相手の行動不能が拾えればラッキー程度の感覚で使ったほうが良い。

 最初はHDベース@ラムのみの個体を使っていたが、選出率も勝率もパッとせず、どうしようかと考えていたところ、有名狂者であるあゆかぜさんから「ゴツゴツメット持たせればガルーラ狩れるし、HDサザンドラが見たい相手にも役割持てるよ」というアドバイスをいただいたため、そのまま迷うことなく採用。実際この型にして以降、選出率は大幅に上昇した。

 性格および努力値は、仮想的であるガルーラの特化ねこだましすてみタックルを急所以外確実に耐えるために、防御特化以外の選択肢がない(20.6%〜25.1%+63.3%〜74.8%)。その分特防に努力値をまったく割けなくなったため、CSメガゲンガーきあいだまで中乱数落ち(90.4%~107.5%)してしまう。ただ、命中率まで含めるとそこまで分が悪い勝負でもないはず。

 ちなみに防御特化していると、素バシャーモとびひざげりは、ようきなら確定(82.4%~97.4%)、いじっぱりでも比較的良い乱数で耐えることができる(90.4%~106.5%)。そのため、シーズン10に増加したラムのみ持ちのバシャーモがでんじはを空かしにやってきても、とびひざげりを耐えて無理やり電磁波を入れるという芸当も一応できる。また、いのちのたまを持った特化ギルガルドせいなるつるぎも余裕を持って耐えることができるため(63.8%~75.8%)、ある程度安心して後出しすことができるし、対面からであればちょうはつを打つことで、じゃくてんほけんを警戒することなく狩ることが可能である。

 技構成はいわゆる電磁羽であり、メインウェポンのあくのはどうの怯み効果も相まって、対面からの突破力は予想以上に高かった。ちょうはつを採用することで、受けループに対してもこれ一体でかなり誤魔化しが効くようになるが、このパーティが誘うフシギバナに対しては必ずしも有利であるとはいえず、場合によってはそのまま突破されてしまったり、後続のポケモンに処理される隙を作ってしまったりするため、これ1体に受けループを任せるのはおすすめしない。

 構築単位でガルーラが刺さっているため、初手にガルーラを出されることが多く、こちらもそれに合わせてサザンドラを初手に選出することが多かった。ガルーラとの対面は基本的にこちら有利であり、うまくいけばある程度体力を残したまま突破することまで期待できる。

 ただ、注意するべきはグロウパンチ持ちの場合で、4回グロウパンチを打たれると高確率で突破されてしまう(33.1%〜40.2%+61.3%〜73.3%)。ゴツゴツメットによるスリップダメージ×4+あくのはどう(21.5%~25.9%)だけでは落とすことができないため、まひるみによる行動不能を起こす自信がない場合、はねやすめを入れて確定数を変えるなどしながら突破を図るか、最悪突破された時のために後続に先制技持ちを控えさせておかないと、せっかく麻痺を入れて削ったにもかかわらず、相手のふいうちでこちらが縛られるということになりかねないので注意。

 

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メタグロス (NN:タタラバ)】

性格:ようき 特性クリアボディ→かたいツメ 持ち物メタグロスナイト

実数値(通常):185(236)-158(20)-150-*-110-134(252)
実数値(メガ):185(236)-168(20)-170-*-130-178(252)

技構成:しねんのずつき じしん つめとぎ みがわり

 シーズン9でフルアタのメタグロスを使っていた際、相手のクレセリアスイクンナットレイといった、いわゆるゴツメ枠が突破できなかったことに業を煮やし、以前使っていたつめとぎ型メガメタグロスに再登板してもらった。かっこいい見た目も含め、使っていて楽しいポケモン

 前述の記事でも書いたように、基本的には無振りスイクンのねっとうをみがわりが確定するところまでHに振り、最速を確保しつつ残りをAに振っている。布教活動が足りないのか、相変わらずみがわり型を警戒しない動きを相手がとってくれることが多く、特にクレセリア相手には安定して積むことができるため、体力が100%の状態で対面することができれば突破できる確率はそれなりに高い(というかクレセリアが勝手に自殺してくれる)。

 反面、スイクンナットレイにはそこまで安定しているともいえない。特にスイクンはC次第ではみがわりが乱数で突破されるうえに、ほえる持ちも少なくなってきたとはいえ警戒しなければならないため、安定感に欠けてしまう。それでも、リフレクター持ちの物理受けスイクンを強引に突破できる可能性があるのは魅力的ではあるし、後半ちらほら増えていたHSベースのスイクンに対しても、メガシンカしている状態で対面させることができれば、安心して起点にできるという強みはあった。

 技構成についても特に変更はない。バレットパンチやれいとうパンチが欲しい場面もかなりあったものの、接触ダメージを避けるという意味でもじしんを切ることはできなかった。サザンドラバルジーナのような、どちらのウェポンも通らない相手を考慮しないのであれば、この2つで十分押していけるというのもある。

 ただ、みがわりやつめとぎを採用して技範囲が狭くなっている以上、どうしても瞬間火力に欠けてしまうことが目につき、後半数を増やしたように思われる対面構築を相手にした際、ジリ貧になって押し負けるというケースもかなり目立ってしまった。決して弱い型ではなく、ハマればそのまま3タテを決められるだけのポテンシャルをもっているものの、環境的には逆風が目立ったというのが率直な感想。

 それでも、最近のガルーラがじしんを切っていることが多いのは追い風である。メガガルーラのふいうちは抜群で入ってしまうものの、親の攻撃をみがわりでしのげば、子供の攻撃は思った以上に耐えることが可能(A+2の状態の子供のふいうちなら半分入らない)。そのため、グロウパンチ+ふいうち型の場合、択次第では起点にすることもギリギリ不可能ではない。基本的に安定せず博打要素が強いので止めたほうが良いと思うが、環境の覇者であるメガガルーラを翻弄しながらメガメタグロスで起点にできた時ほどポケモンをやっていて楽しい瞬間もないと考えていたため、割と積極的に勝負を仕掛けていた。

 なお、相手の選出画面にオニゴーリがいた場合、この構築だとメタグロス以外に有効な突破手段がないため、自動的に選出されることが確定する。よくあるぜったいれいど/こおりのいぶき/みがわり/まもるという構成の場合、Cが上昇していない限り、こおりのいぶきがこちらのみがわりを壊すのに2−3ターンかかるため(71.5%の確率で2回目のいぶきを耐える)、その間につめとぎをある程度積むことができる。他の積み技と違い、つめとぎは命中率も上昇するため、むらっけによる回避率上昇にもある程度立ち向かうことができるようになるが、結局最終的には能力値の上昇の仕方や、ぜったいれいどの命中次第なところがあるので根本的な解決策には程遠い。

 

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【ヒートロトム (NN:ジョナサン)】

性格:ずぶとい 特性:ふゆう 持ち物:オボンのみ

実数値:157(252)-*-163(172)-125-127-117(84)

技構成:オーバーヒート 10まんボルト おにび でんじは 

 こちらもシーズン8の構築で用いたものをそのまま持ってきた。パーティでもトップの選出率を誇り、このポケモンをいかにうまく使えるかどうかが勝敗に直結しているといっても過言ではない。ヒートロトムが相手の構築に刺さっていることは多いので基本的にはどんどん出していっていいと思うが、便利すぎる故に思考停止で選出してしまうと、ローブシン@とつげきチョッキのような特性こんじょうのポケモンや、ドリュウズやメガギャラドスといった特性かたやぶりを持つポケモンが相手にいた場合、ほとんど仕事をせずに死んでいくことにもなりかねないので、その点を警戒して選出をする必要がある。

 現環境を考えた場合、努力値振りについては大いに改善する余地があるだろう。特に最速の個体が増えてきたヘラクロスや、後手に回ると面倒なオニゴーリのことなども考えると、性格を臆病に変え、最速ヘラクロス抜きに調整しなおしたほうがより活躍できると思われる。とはいえ、防御に厚くしていることが役立った場面も多く見られたため、結局はこの調整のまま最終日までいくことになった。

 でんじはを採用していることで、ヒートロトムが苦手とするメガリザードンXウルガモスに悠長な行動を許さないように動くことができ、有利対面でおにびを打つことで、後出しされるバンギラスガブリアスを機能停止にまで追い込む仕事人。ただ、当然のことながら、たまにいるみがわり持ちにはまったくといっていいほど何もできず、多くの場合その時点で敗北が決定する。また、役割対象の1つであるジャローダについても、やどりぎのタネ(どくどく)+みがわりのような型まで考慮すると、オーバーヒートの外しまで含めて、とても安定しているとは言えない。それでも、特にメタグロスとの相性保管はタイプ相性以上に素晴らしく、これからもサザングロス入りの構築を考える際、真っ先に採用候補に上がるだろう。

 付け加えておくと、今回の構築では最終的に型を変えてしまったものの、ゴツゴツメット持ちのジャローダとの相性の良さは特筆すべきものがあった。物理受けのジャローダの弱点として、れいとうビームだいもんじを搭載した両刀メガガルーラに強くないということがよく言われるが、ヒートロトムであればどちらの特殊技も半減できるうえ、リフレクターの補助により安心して鬼火などを展開していくことができる。ジャローダが苦手とするファイアローボルトロスにもヒートロトムがそれなりに強く、実際この2体で相手を疲弊させて、3体目のエースを降臨させるという流れを作ることができた試合はだいたい勝つことができた。別の構築でもこの組み合わせは使っていきたい次第。

 

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ジャローダ (NN:オフィデアン)】

性格:おくびょう 特性:あまのじゃく 持ち物きあいのタスキ

実数値:151(4)-*-116(4)-125(240)-117(12)-180(248)

技構成リーフストーム りゅうのはどう めざめるパワー(炎) へびにらみ

 殴っているだけでアドバンテージをどんどん稼いでいく、某カードゲームの青い蛇を彷彿とさせるポケモン。最初は現時点で一番メジャーな型であるゴツゴツメット持ちを使っており使用感も上々だったが、サザンドラを活躍させるためにゴツゴツメットを譲ってしまったため、紆余曲折を経て、きあいのタスキを持つことになった。 

 きあいのタスキ持ちであるため、Hを8n-1にし、特性ダウンロードのポリゴン2意識でD>Bになるように調整した以外はCSに振り切っている。めざ炎個体であるため最速にすることはできないが、そのことで困ったのはジャローダ対面ぐらいだった。タスキが残っている限り、最低でも相手の電気ポケモン以外には麻痺を撒くことが可能であり、相手が痺れでもすれば、そのままリーフストームでCを上げて、勝負を決着まで持っていくこともできる恐ろしい暴力装置

 1ウェポンのゴツゴツメット型が流行っているためか、リーフストーム以外の技があまり警戒されず、後出しされたドラゴンポケモンを上から持っていったり、特性プレッシャーでPP切れを狙ってきたサンダーを起点にして全抜きを決めるという活躍を見せてくれた。採用するべきめざめるパワーの種類については検討の余地があり、今回はハッサムナットレイを重く見てめざめるパワー炎を採用したが、めぐり合わせの問題なのかあまり打つ機会がなかったので、ファイアローウルガモスを意識してめざめるパワー岩でも良いのかもしれない。

 きあいのタスキ以外にもたべのこし持ちのやどりぎのタネ+みがわり型や、ひかりのねんど持ちの両壁型も試してはみたものの、やはりタスキによる安定感や技範囲は優秀であり、最終的に勝率が伸びたのも、きあいのタスキを持たせてからだった。そのぶんサイクルには参加しづらくはなってしまっているため、なるべくきあいのタスキを残すように立ち回りながら、アドバンテージをうまく稼げるように動いていきたい。 

 

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マリルリ (NN:スプートニク)】

性格:いじっぱり 特性:ちからもち 持ち物こだわりハチマキ

実数値:175-112(252)-120(156)-*-100-83(100)

技構成:じゃれつく たきのぼり ばかぢから アクアジェット

 サザングロスの常としてバシャーモが非常に重いため、半ば必然的に構築に入ってきたじゃれつく製造機(よく外す)。最初は打ち分けができるようにいのちのたまを持たせて使っていたが、バシャーモなどの高火力物理アタッカー相手に2回繰り出すことを考えると、いのちのたまによるスリップダメージが割と致命傷になることも多い。それならこだわりハチマキをもたせればスリップダメージも喰らわないし、相手にも負荷をかけることができるので良いでのはないか?と考え、最終的にこの持ち物で落ち着いた。

 耐久調整については、仮想敵がメガバシャーモカイリューといった物理アタッカーであったため、特殊アタッカーと殴りあうことは完全に諦め、特化メガバシャーモとびひざげり(41.1%~48%)やストーンエッジ(41.7%~49.7%)を確定2耐えさせるためにBに割いた。実際信じられないほどバシャーモを呼ぶ構築のため、この調整は正解だったと思われる。また、A+1の特化カイリューしんそくも14.1%の低乱数2発に抑えられるので、こだわりハチマキ持ちのカイリューであれば、たとえ体力が満タンであったとしても、死に出しから勝てる見込みもかなりあることは覚えておきたい。

 Aについては素直にすべて振り切ったほうが、相手のサイクル崩壊を狙えるため強いと感じた。この個体を使う前にわんぱくHABベースのこだわりハチマキ個体も試してみたが、いまいち相手に負担をかけることができず、結局ジリ貧になって負けてしまうことが目立ってしまった。それよりもA特化させることで、Hに140程度しか振らないアタッカー型のウォッシュロトムにじゃれつくを打つことで中乱数で持っていけたり(94.4%~111.1%)、防御特化のスイクンを35.2%の確率(44.9%~53.6%)で倒せるようにしたほうが、少なくともこのパーティにおいては勝ち筋を拾いやすい。また、このパーティに刺さっているHCのダウンロード型ポリゴン2に対しても、A特化ばかぢからであれば高乱数1発で落とすことができるようになる(95.8%~113.5%)。

 ただ、残念ながらA特化にしても防御特化ナットレイに対してはばかぢからが確定で耐えられてしまううえ(83.9%~99.4%)、接触技しか覚えていない関係上、スリップダメージが割と致命傷になる。特にバシャーモ入りに対してはマリルリのHP管理が勝敗に直結するため、相手のナットレイ引きが読める場面であれば、ばかぢからを打つのではなく釣りだししたほうが良いこともある。

 前述のように、HCポリゴン2も仮想敵として考えているため、Sはよくある12振りまでのポリゴン2を抜ける数字まで伸ばした。特にHCポリゴン2は初手に出されることが多く、相手はマリルリと対面した際に、はたきおとす警戒で裏のゴーストポケモンなどに引くことができない。そのため、ほとんどの場合ばかぢからをそのままポリゴン2に決めて落とすことができ、その後の試合展開を有利にすることができた。

 技構成は後出しされることの多いウォッシュロトムスイクンに負担をかけられるじゃれつく、仮想敵のポリゴン2や受け出されるナットレイといったポケモンに刺さるばかぢから、終盤の掃除などに役に立つアクアジェットをまず確定に置いた。アクアジェットはハチマキを持たせることで先制技と思えない火力が生まれ、防御無振りのドリュウズであれば確定で倒すことができるし(101.6%~121%)、メガバシャーモもB4振り程度であればほぼ確実に仕留められる(98%~116.1%)。一応、メガバシャーモのよくある調整であるH44B4振りの場合、落とせる確率が7割程度まで下がることにも留意しておきたい(94.4%~111.8%)。

 残りの一枠についてはいくつかの選択肢があるが、通りが良く、命中安定の一致技であるタイプ一致技のたきのぼりを優先させた。2割の怯み効果を持つため、麻痺との相性も優れている。さらに、たきのぼりを採用すると、カバルドンファイアローなどへの処理能力が大幅に上昇するだけではなく、格闘が弱点ではないハッサムクチートギルガルドなどの鋼ポケモンに対しても大きな負担をかけることができる。ハッサムとよく組み合わされてパーティに入っているラティオスに対しても、無振りであれば超高乱数2発で持っていけるため(49%~58%)、こいつ一体でラティハッサム構築を半壊に追い込むこともしばしばであった。堂々の選出時勝率1位。

 

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マンムー (NN:すだち)】

性格:いじっぱり 特性あついしぼう 持ち物:とつげきチョッキ

実数値:185-195(220)-100-*-102(172)-114(116)

技構成:じしん つららばり じわれ こおりのつぶて

 じわれマンムーを普及させた犯人であるすだちさんから、じわれ遺伝済みの理想ウリムーをいただいたため、早速パーティに投入させていただいた。今回のチョッキマンムー努力値に関しては、じわれマンムー普及のもう一人の犯人であるライカさんの素晴らしい記事を参考にしつつ決めた。じわれを搭載しているため、当初Aをもっと削って使っていたが、なんだかんだで火力がほしいと思う場面が多かったため、ボルトロスへの乱数がずれる220まで振っている。

 その代償としてDとSが犠牲になったわけだが、Dはこの数値でもおくびょう霊獣ボルトロス@いのちのたまのきあいだまを確定で耐えることができる(81.6%~96.7%)。D>Bでダウンロード型ポリゴン2の対策にもなっているため、必要最低限は一応確保したと今回は判断した。なお余談であるが、とつげきチョッキの小数点以下は切り捨てるという仕様上、Dの数値は偶数のほうが望ましい。シーズン8で使っていた個体はそのへんの仕様がよくわかっていなかったため、普通にDが奇数になっているが、努力値がかつかつでもない限りは2nにしたほうがお得である。

 Sはこごえるかぜでガブリアスを抜く調整をしているスイクン+1で妥協した。実際にはこれより速いスイクンもかなり存在しているため抜けないこともしばしばであるが、そもそもこれより多少振ったところでHSベースのスイクンは抜くことができない。また、裏にサザンドラジャローダがいるのであれば、じわれが当たることを祈って居座るよりも素直に引いたほうが安定することも考えると、Sはこの程度で良かったと思う。

 技構成はチョッキマンムーのものとしてよくあるものを素直に選んだ。まひるみ構築を名乗りながら、つららおとしではなくつららばりを採用しているのは大変遺憾ではあるのだが、エルフーンやメガボーマンダグライオンといったみがわり持ちへの突破手段がこのパーティの場合乏しいため、どうしてもつららばりを採用せざるをえなかった(というか、そもそもいただいたウリムーにつららおとしが遺伝されていなかった)。

 はたきおとすではなくじわれを採用した最大の理由はピクシー対策が薄かったからであるが、実際は受け出しで出てくるスイクンナットレイ、ヤドランやブラッキーといったポケモンにしかほぼ打っていなかったと記憶している。エアームドが入っていない受けループの相手もすることも可能になるが、レート終盤にエアームド再評価の流れが訪れてしまったため、いまいち対受けルでは活躍することはできなかった。

 この構築はサンダーが重いため、相手にサンダーがいた場合はよほどのことがない限り選出していた。その他の電気ポケモンに対しても、ロトム系統以外であれば対面で負けることはほぼないが、ボルトロスには交代読みのきあいだまくさむすび、あるいはわるだくみからのきあいだまで突破されてしまう可能性があり、安定感に欠いていた。特にパーティの物理受けであるサザンドラと弱点が被ってしまっているのは致命的で、特殊受けとして採用しているにもかかわらず、マンムーではなくもう1体の物理受けのヒートロトムボルトロスなどの前に出さなければならないこともしばしばであった。こう考えると、ヒートロトムに特殊受けの役割を譲り、マンムーには別の持ち物を持たせたほうが良かったかもしれない。それでも、サンダー相手に何度も繰り出せるというだけでも果たしていた役割は大きかった。

 大事な試合で何回もじわれを当ててくれた優秀な個体であり、一時期は外しまくっていたマリルリのじゃれつくよりも当てていたという驚きの実績を持つ。さすがはマンムー系実況者産のポケモンである。ただ、あまりにもじわれへの信頼が厚すぎたため、どう考えても引いたほうが安定する場面で居座ってじわれを選択し、結果すべて外してそのままズルズル負けるという試合もいくつかあった。これは当然の末路であり、雑にプレイする時はだいたい負けるのでやってはいけない。 

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  シーズン8の時にも書きましたが、麻痺をまくことを主眼においたパーティのため、ラムのみといったアイテムや、みがわりのような技を持っているポケモンはやはり相当きついです。たとえばメガリザードンXにヒートロトム対面でみがわりを選択されると、そのまま試合がほぼ終了します。

 また、このパーティだと今までのサザングロスよりもさらにゲッコウガが辛いです。特に今季は体感的にダストシュート持ちのゲッコウガ@いのちのたまが多く、マリルリが対策としてまるで安定していませんでした。まあそもそも今回はHにもDにも振っていないので、CSゲッコウガあくのはどう+くさむすびで普通にマリルリやられちゃうんですけどね……(25.7%~31.4%+77.1%~93.7%)。

 構築単位で見ていくと、メガボーマンダ+マンムーみたいな並びや、ラティオス+ハッサムみたいなパーティ相手には相当高い勝率を残すことができました。おそらくほぼ負けていないのではないでしょうか。また、メガリザードンX軸のパーティ相手の勝率も相当高かったのですが、上にも書いたようにみがわり持ちの数が増えると厳しくなりそうです。さらに、これは意外なことでしたが、メガルカリオ軸のパーティ相手にも良い結果を残すことができました。

 他方、最も数が多いと思われるメガガルーラ軸相手の勝率が5割程度しかなかったのは反省点です。初手でサザンドラガルーラを対面させることができ、そのまま落とすことができた試合は大体勝っていたかと思いますが、ボルトロスに即バックされたり、サザンドラが落とされた後にメガガルーラを出された場合は、相当な苦戦を余儀なくされてしまいました。

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 まあなにはともあれ、シーズン9で100位入りを逃していたということもあり、無事に100位以内でフィニッシュできたこと自体にはホッとしています。PGLを見る限り、あと1回勝っていればシーズン8の順位(38位)を更新できる可能性もありそうでしたが、潜ろうかどうか迷っていた時に友人たちとフレ戦をしたところ、特に良いところもなく普通に5連敗したため、素直に諦めることにしました。もう少し早く2100到達できていればチャレンジできていたかもしれませんが、そのへんはシーズン11に持ち越しということで……

 今回の構築はシーズン8で使っていた構築のマイナーチェンジという感じで、そこまで目新しい要素はなかったと思いますが、シーズン11ではこれまでとはまったく違うコンセプトのサザングロスで挑みたいと考えています。というわけで、次のシーズンにおきましても、皆々様何卒よろしくお願いいたします!

 

●参照一覧

あゆかぜ『くだらねー事考えてないでさっさと寝ろ』

すだち『ご注文はすだちですか?』

ペラ「【ORASシーズン8】✝まひるみサザングロス✝【最終2209/38位】」『Surfacebook』

ライカ「(単体考察)ADチョッキマンムー」『ライカの遠吠えブログ』