【ORASシーズン10】これは面白い!と思った構築まとめ

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 シーズン9に引き続き、今回もシーズン10で個人的に面白いと感じた構築をまとめてみました。ORASが発売されてからこれで4つ目のシーズンとなり、上位に来る構築が固まってきたように見える一方、これまであまり注目されてこなかったポケモンを主軸に上位入りを果たした構築が現れたり、壁展開やバトンなどのギミックを搭載したパーティが再び脚光を浴びてきたり等、まだまだ環境の開拓のしがいがあると言えるのではないでしょうか。

 シーズン10で数を増やした、あるいはこれからさらに増えていくのではないかと思えるポケモンとしては、ドサイドン、ヒートロトムブラッキーブルンゲルなどが挙げられます。特にヒートロトムブラッキーは構築に比較的組み込みやすいポケモンのため、一定以上の需要がありそうです。

 また、マンムーはもともと採用率の高いポケモンですが、明らかにとつげきチョッキ持ちの数が増えました。シーズン7の時点では1.6%しかとつげきチョッキ持ちはいませんでしたが、シーズン8で4.5%、シーズン9で7.1%と増えていき、シーズン10では一気に14.3%に数を伸ばしています。PGLには表示されていないものの、チョッキ持ちの個体数の増加に比例して、じわれ採用の個体も目立ったように思います。

 構築単位で見ていきますと、バトンタッチを用いた構築、いわゆるバトンパで上位入りしている構築がいくつもあったことに目が行きました。バトンパ自体はこれまでも一定数あった構築ですが、今シーズンの特徴として、バシャーモニンフィアといったバトンタッチができるポケモンたちの単体としての殴り性能を落とさないようにしつつ、隙を見て後続に繋いで展開していけるようにするという、いわばハイブリッドのような動き方をするという構築が結果を残したことが挙げられます。

 これに関しては、それぞれの構築についてここで取り上げてしまうのもあれなので、心と時間に余裕があれば、別記事でまとめてみる予定です。現状書きかけの記事をいくつも抱えている状態なので、果たして実際にまとめられるかは別問題ですが……

 まだまだ拾えていない構築もあるでしょうし、コンセプト上泣く泣くここで紹介することを諦めた構築もいっぱいあります。もはや知らない人もいないとは思いますが、シーズン10でも滝沢さんがレート2000以上の構築をまとめてくださっていますので、さらに構築記事を見たいという方はリンク先から一つ一つ見ていくことをオススメします。

 加えて、受けループの構築についてはざわーるどさんが、シーズン10のスペシャルレートである逆さバトルの構築についてはらきさんが、それぞれまとめてくださっています。そちらも合わせて読んでいくと良いと思います。

 ポケモンにおいて構築記事というのはそのシーズンの集大成のようなものであり、その分気合の入った記事が多く、読んでいてとても楽しいものです。改めて、素晴らしい構築記事を公開してくれた方々に感謝を!

※念のためですが、H=HP A=攻撃 B=防御 C=特攻 D=特防 S=素早さです。

※リンク先はすべて無断リンクですので、問題がある場合、恐れ入りますがご一報ください。

※紹介はあいうえお順です。また、各タイトルは元記事からシーズン名やレートの数値を便宜上省いたものです。

 

暁「ウルガマンダサイクル」

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(ラグラージ@オボンのみ/メガボーマンダ/ラティオスゴツゴツメット/ウルガモス@ラムのみ/マリルリ@とつげきチョッキ/ナットレイ@たべのこし)

 ウルガモスといえば、いわゆる積み構築や対面構築と呼ばれるパーティでの採用が一般的だが、この構築はサイクル戦を主軸とするパーティでウルガモスを用いることをコンセプトに組まれている。そのため、ウルガモスの性格や努力値振り、技構成が一般的なそれとはかなり異なっており、初見ではまず対応することが難しそうに見える。また、単なる初見殺し性能だけにとどまらない使い勝手の良さがあるように感じられるため、これから型の一つとして徐々に数を伸ばしていくかもしれない。

 その他に目立つ型としてはゴツゴツメット持ちのラティオスだろう。もはや誰がゴツゴツメット持ちかわからない現環境を表すポケモンとしてこれほどふさわしいポケモンもなかなかいないように思えるが、ガルーラよりも速くリフレクターを貼ることができ、自身の攻撃性能もそれなりにあるポケモンとして考えると、かなり適切なチョイスのように思える。ラティアスと違い、受けポケモンであることを警戒させないというのも大きい。

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オクラン「サザングロスZ構築」 

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 (サザンドラ@いのちのたま/メガメタグロス/ブルンゲル@オボンのみ/ポリゴンZ@こだわりメガネ/トルネロスきあいのタスキ/マンムー@とつげきチョッキ)

 同じサザングロス使いとして、普段からちょくちょくお世話になっている実況者の方。実は今シーズン、サザングロス+ブルンゲル+ポリゴンZという形を自分も考えていたのだが、残り2枠がまとまらずお蔵入りにしていた。そこにトルネロスという面白いポケモンをアクセントに加え、うまく構築としてまとめているのはさすがの一言である。

 サザングロスを使っていると、S操作をいかにするかというのが一つの課題として出てくると感じているが、このパーティではおいかぜを採用することによってサザンドラメタグロスの単体性能を上げつつ、ポリゴンZの爆発力を最大限にまで高めている。記事にもあるように、ひかえめポリゴンZ@こだわりメガネの火力は半端じゃないため、このギミックだけでも十分相手を半壊させるポテンシャルを持っているだろう。

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かたショ「ライボランドブリガドラン」

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(メガライボルト/霊獣ランドロス@こだわりスカーフ/ブリガロンゴツゴツメット/ヒードラン@たべのこし/ポリゴン2しんかのきせき/ブルンゲル@ナモのみ)

 ORASシーズン9からポケモンを本格的に始めたとはとても思えないほど記事がよくまとまっており、まずそこに感心させられる。ポケモンのレート対戦は育成の手間だけでなく、相応の知識が求められるため、参入障壁が高いことでも知られているが、2シーズン目にしてこのような受け回し主体の構築で結果を残してきているあたり、間違いなく只者ではない。

 ライボランドとブリガドランというサイクル重視の並びに加え、ポリゴン2ブルンゲルという受け主体のポケモンが入ってきており、一筋縄では崩せないパーティ編成となっている。1ウェポンのポケモンが3体も採用されているのも、ポケモン単体の力ではなく、サイクル戦で負担をかけていって突破を目指すというこの構築のコンセプトをよく表していると言えるだろう。高い単体性能を持ったポケモンを並べた対面構築が全盛期の中、このようなサイクル戦向けの構築で結果を出しているのはまさに特筆に値する。

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くろがね「オンバーンクチート」

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(オンバーンきあいのタスキ/メガクチート/ファイアロー@ちからのハチマキ/キノガッサ@いのちのたま/イノムーしんかのきせき/サザンドラゴツゴツメット)

 オンバーンイノムーといった、あまりレートで目にすることのないポケモンがまず目に入る構築。キノガッササザンドラについても、よく目にするような型ではなく、相手の意表をつくような型となっており、レートで対面した時の初見殺し性能はかなり高いと言えるだろう。クチートと地面技を無効にするドラゴンの相性の良さは言うまでもなく、オンバーンサザンドラを両採用することで、相手のパーティに合わせて柔軟に展開していくことができそうだ。

 サザンドラゴツゴツメットに関しては、自分がシーズン10に使っていたずぶとい個体ではなく、おくびょう個体での採用となっており、かえんほうしゃを採用していることを含め、より広範囲のポケモンの削りをすることができる構成となっている。実際、あくのはどう1ウェポンのサザンドラを使っていると、炎技を打ちたいと思うことが何度もあり(主にクチート対面)、この辺りはでんじはとどちらを優先させるか、ゴツゴツメット持ちのサザンドラを使う際に悩ましいところ。

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さいく「フライゴン入りクチート軸」

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(フライゴン@こだわりスカーフ/メガクチート/ウォッシュロトム@こだわりメガネ/ドサイドン@とつげきチョッキ/クレセリアゴツゴツメット/バシャーモ@いのちのたま)

 同タイプの主人公ガブリアスの影に隠れがちであり、ついには公式からもそのことをネタ扱いされたフライゴンであるが、シーズン10でもフライゴン入りのレート2000以上の構築が少なくとも2つはあることを踏まえると、十分にポテンシャルのあるポケモンなのだと実感させられる。文中にもあるように、地面技無効のドラゴンということで、この構築のようにクチートとの相性を考えればガブリアスよりも優れており、同じくサイクル戦に向いている霊獣ランドロスとは耐性の面で差別化が可能ということを考えると、もっと使用率があっても良いポケモンなのかもしれない。

 ドサイドンについては、型は違うものの、レート2184を記録した大根さんの構築でも採用されており、環境への刺さっていたポケモンだと言えるだろう。実際対面性能の高さは相当なもので、自分自身、ドサイドンを突破することができずに敗北した記憶がある。トリックルームのギミックとの相性の良さも含め、カスタマイズが効くポケモンだと思うので、今後さらなる開拓が進んでいくことが予想される。

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さばぺん「メガジュカイン入りパーティ」

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(メガジュカイン/サンダー@こだわりスカーフ/ガブリアスきあいのタスキ/ナットレイゴツゴツメット/ファイアロー@ズアのみ/スイクン@たべのこし)

 メガボーマンダのような一部のポケモン以外、いまいちパッとしていないORASの新規メガシンカ勢であるが、その中でもあまり注目を集めてこなかったメガジュカインを軸にして2100突破を達成した構築がこれである。実際対戦させていただく機会があったのだが、S操作を麻痺に頼っているような構築に対してのメガジュカインの圧力はかなり高く、何をしてくるのかわからない初見殺し性能も相まって、予想以上に厄介なポケモンであった。氷4倍弱点というところがネックになっているものの、独自のタイプを持っているのはひとつの強みとしてあると感じる次第。

 取り巻きには使用率上位のポケモンが並べられているが、この中でもこだわりスカーフ持ちのサンダーや、HSベースのみがわり+めいそうスイクンについては、今シーズンで再評価が進んだ型だといえる。これらのポケモンに限ったことではないが、受けポケモンとして認知されているポケモンに違う動きを取られると、隙を見せざるをえないことが多く、"崩し"を担当するポケモンのポジションとして適切なのだろう。今シーズンでアタッカー型のボルトロスが復権してきたのも、受け主体のボルトロスが流行してきたことが大きく、型を悟らせないポケモンや構築はやはり強いと思わされた。

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じょーじ「シュバルゴデンリュウ」

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(シュバルゴ@オボンのみ/メガデンリュウ/ウルガモス@こだわりメガネ/メガサーナイト/霊獣ランドロス@こだわりスカーフ/スイクンゴツゴツメット)

 シュバルゴとメガデンリュウが特徴的な構築。どちらもポテンシャルはあると感じつつも、実際に運用するにはどうすれば良いのだろうかと思っていたが、デンリュウメガシンカによるタイプ相性の変化とでんじはの存在、そして麻痺サポートからの展開というのはトリッキーな動きができそうであり、使っていて楽しい構築なのだろうなと読んでいて感じた。HSベースのデンリュウというのも、相手の計算を狂わせることができそうだ。

 それに加え、特化ウルガモス@こだわりメガネのオーバーヒートの火力の凄まじさにも注目したい。ウルガモスといえばラムのみ、いのちのたま、あるいはこだわりスカーフがメジャーであるが、もともと高いCを活かして、そのまま耐久力のある相手を奇襲的に一体持っていく立ち回りも可能なポケモンであるということを再認識させられた。メガガルーラ対面でも不安定さは残るものの、一撃で持っていくことができるかもしれないというのは魅力的だし、特性ほのおのからだが相手の接触技をある程度牽制できるのも良い。

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大天使「メガフーディン軸」

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(メガフーディン/キリキザン@いのちのたま/トゲキッスゴツゴツメット/ガブリアス@ラムのみ/ウインディ@こだわりハチマキ/ウォッシュロトム@こだわりスカーフ)

 パッと見た第一印象としては、なかなか嫌らしいポケモンが並べられているな、と。ガブリアスとウォッシュロトムを除けば、残りの4体はよく見るポケモンというわけではないが、刺さる相手にはかなり刺さるポケモンばかりであり、こういうポケモンへの対策は往々にして薄くなりがちだったりする。メガフーディンのサポート性能と、フィニッシャーであるキリキザンの相性の良さも納得である。

 炎枠としてウインディを採用しているのも興味深い。上位の構築に入っている炎ポケモン枠はファイアローバシャーモリザードンウルガモス、ヒートロトムエンテイであることが多いが、フレアドライブの破壊力やしんそくによる抜き性能、はたまた特性いかくや、おにび、バークアウト、あさのひざしといった優秀な技を備えた受けポケモンとしての性能を考えると、もう少し使われても不思議ではなさそうである。

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ノブ「シーズン10最終使用構築l」

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(フライゴン@こだわりスカーフ/ドータクン@とつげきチョッキ/メガリザードンX/ブラッキーゴツゴツメット/メガフシギバナ/マリルリ@こだわりハチマキ)

 フライゴンドータクンの組み合わせが毎度特徴的なノブさんの構築。今回採用されているドータクンはとつげきチョッキ持ちのたいねつ型だが、ふゆうの採用率が高そうなことを考えると、役割対象を誘って落とす役割をしっかり果たしてくれそうだという印象。メガシンカにより耐性が変化するリザードンと組み合わせることによって、相手の読みを撹乱することも期待できそうだ。

 またそのメガリザードンXであるが、みがわり持ちであることにも注目したい。突破力に優れているメガリザードンXを屠るための方策は基本的に限られており、Sの高いポケモンで上から殴るか、でんじはやへびにらみを撒くことで脚を奪うというのが一般的だが、このリザードンにはみがわりが搭載されているため、相手の状態異常技を空かして安全に舞うチャンスを得ることができる。はねやすめと積み技両方を採用したメガリザードンXも徐々に現れ始めてきており、今まで以上に一筋縄ではいかないポケモンになってきている。

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古明地牛乳「ビリジオンでムラムラ♥」

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(ビリジオン@こだわりハチマキ/ウォッシュロトム@こだわりメガネ/ガブリアス@こだわりスカーフ/クレッフィゴツゴツメット/メガオニゴーリ/ファイアロー@ラムのみ)

 ビリジオン軸で有名な方の構築。ビリジオン採用の時点ですでにパーティに個性があるといえるが、今回の構築ではとりわけメガオニゴーリの起用が特徴的である。リンク先にもあるように、メガオニゴーリオニゴーリが誘うポケモンは真逆といっても良いほど異なるため、うまく役割対象を引きつけて倒すという理想の立ち回りを実現しやすそうである。あまり今のところ使われているメガシンカポケモンではないため、相手の判断ミスを誘えそうなところも含めて、実際の採用率以上に強力に感じた。

 でんじふゆう持ちのクレッフィゴツゴツメットについては、シーズン9あたりからぼちぼち数を増やしているのかなという認識だが、とりわけウォッシュロトムとの相性は良さそうである。ナットレイハッサムが一定数存在している以上、炎技をパーティから切っている構築はそこまでないのかもしれないが、上からでんじはを撒いたり、リフレクターを張るだけでも一定以上の貢献ができることを考えると、改めてクレッフィという糞鍵のポテンシャルの高さを認めざるをえない。

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ひえピタ「神速とび膝チャーレム軸」

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(チャーレム@こだわりスカーフ/メガギャラドス/ハッサム@こだわりハチマキ/ヒートロトム@オボンのみ/ヌオー@ゴツゴツメット/ヌメルゴン@こだわりメガネ)

 5世代の頃のチャーレムといえば、こだわりスカーフかきあいのタスキを持っているという印象があったが(そこまで5世代詳しくない)、メガシンカが登場した今だからこそ、このスカーフチャーレムが一層輝くのだろう。メガシンカ枠をギャラドスにすることで、うまく偽装を施しているのに加え、チャーレムが誘う物理受けをメガギャラドスが起点にできそうなところもうまくシナジーがとれている。

 ヌオーやヌメルゴンもそこまでレートで見るポケモンではないが、活躍する力があることはこれまでのレートシーズンでも証明されているとおりであり、採用率がそこまで高くないポケモンでうまくパーティをまとめているという印象。ヌオーと特性そうしょくのヌメルゴンの組み合わせにも注目したい。

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ぼとるん「海月鋭牙(ブルンクチート)」

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(ライコウきあいのタスキ/霊獣ランドロスゴツゴツメット/サザンドラ@いのちのたま/メガヘラクロス/メガクチート/ブルンゲル@オボンのみ)

 前のシーズンでもメガクチートブルンゲル入りの構築で結果を残しており、今回の構築はそれがアップデートされた形である。もともと入っていた、きあいのタスキ持ちのめいそうライコウや、トリックルームの始動要因となるブルンゲルも十分特徴的であったが、今回はそれに第2エースであるメガヘラクロスと、おいかぜ搭載のサザンドラが加わり、よりS操作を意識した構築となっている。シングルレートでサザンドラにおいかぜを仕込むという発想は持っていなかったが、メガシンカポケモンたちの決定力を考えるのであれば、1体しか機能停止にもっていけないでんじはよりも確かに優れていると言えそうだ。

 メガヘラクロスについては、ありがたいことに(?)自分がシーズン8で使用していたメガヘラクロスの調整を採用していただいたとのことだが、つるぎのまいではなくみがわりを4枠目の技に置いている。これは確かに納得で、特にじしんかじょう個体であればみがわりのほうが安定した立ち回りが期待できそうだ。かなりSに努力値を割いた型のため、ともすればトリックルームが裏目に出ることもありそうだと一瞬思ってしまうが、ブルンゲルを使い捨てる型にせず、じこさいせいを持たせることで、S操作についてもゆとりを持たせてくれる作りになっているのもうまい。

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三原「S10シングルレート2000達成ヤーティ」

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(ラティオス@こだわりメガネ/メガバンギラス/ギャラドスゴツゴツメット/ナットレイ@こだわりハチマキ/メガヘラクロス/ヒードラン@いのちのたま)

 まさかの(というと怒られそうだが)”ヤーティ”でのレート2000達成構築である。ヤーティ及び役割論理についての詳しい説明については専用ウィキニコニコ大百科の該当ページなどを見ていただくとして、これまで高レート帯にはいない構築だと認識していたのだが、どうやらそれは誤りだったようだ(というかXYで何度も2000到達を果たしているとのことなので、単純にこちらの認識不足である)。

 実際、それぞれのポケモンの火力は驚異的であり、うまくサイクルを回すことができれば、相手のサイクルを素早く崩壊させることができるポケモンが揃っている。対面構築が全盛期の昨今においても、殴り合いに強いポケモンが並べられているため、決して不利一辺倒にはならないという強みもありそうだ。

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ゆとり「ゴチルアント偽装アントガブ」

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(アイアント@さらさらいわ/ゴチルゼル@たべのこし/メガバシャーモ/ウォッシュロトム@オボンのみ/ガブリアス@ひかりのこな/トゲキッスゴツゴツメット)

 第6世代に入り、アイアントゴチルゼルというコンボのハメ性能はすっかり失われてしまったとのことだが、そのことを逆に生かし(?)、アイアントで砂を巻いたりなかまづくりでサポートしながら、すながくれガブリアスで蹂躙するという構築。ゴチルゼルはともかく、アイアントはレートでほぼ見ないポケモンであり、何をしてくるのか初見で判断することが難しいゆえの強さがあると感じた。がむしゃらやばかぢからも覚えるので、本体自体の削り性能も高いのは強い。

 すながくれガブリアスについては、最近また少し評価が盛り返してきたポケモンと言えるだろう。シーズン10に入ってから使用者が微妙に増えてきているらしく、実際対戦してみても厄介であるという印象を受けた。第5世代の時ほどの強さはないのだろうが、まだまだ現役でいける型である。その他、シーズン10で流行したバトンタッチ搭載のメガバシャーモや、いやしのすずを持ったトゲキッスゴツゴツメットなど、相手の意表をつくギミックがいくつも仕込まれており、意表をつきながら優位に試合を進めることができる構築だと感じた。

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 ライカ「鬼火バシャーモ始動 爆炎乱舞ぽーわンダ」

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(メガボーマンダ/バシャーモきあいのタスキ/ジャローダ@ラムのみ/トリトドン@イバンのみ/スイクン@たべのこし/サーナイト@オボンのみ)

 個人的に調整をよく参考にさせてもらったりと、とてもお世話になっている方。もともと一筋縄ではいかないパーティをよく組んでいるという印象を持っていたが、今季の構築でもところどころに地雷要素が仕込まれている。特に意表がつけそうなのは、最近めっきり数が減って警戒されにくくなったバシャーモきあいのタスキサーナイト@オボンのみ、そしてまさかのイバンのみを持ったトリトドンだろうか。

 バシャーモきあいのタスキをもたせたり、おにびを持たせること自体は少数とは言え他の構築でも見られるが、格闘技を切ってがんせきふうじを持たせており、役割破壊および起点要因としての役割を強くしているのが印象深い。起点要因という意味ではサーナイトも同様で、Adamsさん考案のこの型にはおにび・でんじは・ちょうはつの補助技3つが採用されており、幅広い相手に隙を見せない立ち回りを可能にさせている。トリトドンはもともと可能性を感じさせてくれるポケモンであるが、それに加えイバンのみという”事故”を引き起こす道具を持たせているのが特徴的で、とても使っていて楽しそうな型である。

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Yた「レパルガッサ偽装パルウルガッサ」

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(レパルダスきあいのタスキ/キノガッサ@どくどくだま/メタモン@こだわりスカーフ/メガバンギラス/パルシェン@ラムのみ/ウルガモス@たべのこし)

 レパルダスキノガッサメタモンの並びは、通称レパルガッサメタモンと呼ばれる構築であり、レパルダスの特性いたずらごころによる先制キノコのほうしから展開していき、相手をハメ殺す構築であるが、ここではでんじは+アンコールにより後続の起点を作り、メガバンギラスパルシェンウルガモスといった優秀な積みアタッカーで抜いていくという偽装構築の形が取られている。

 特にアンコールという技を上から打てる以上、ラムのみやカゴのみによる状態異常対策だけでは起点回避をすることができず、偽装構築としての完成度は高いように感じた。レパルガッサメタモンが誘うポケモンウルガモスの相性の良さについても触れられており、確かにこの構築であればみがわりもすっと持たせることができるため、特性むしのしらせでの採用も納得である。

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 ●トップ絵

とろこる。「ブルンゲル♂」『ニコニコ静画』

●参照記事

Adams「シングルレートS6最終13位!オボンサーナイト入り[三田祭使用構築]」『ガラクタ構築製造所』

ざわーるど「【ORASシングル】受けループ構築記事まとめ」『ざわーるどのブロマガ』

滝沢「シーズン10構築記事リンク(最高レート降順>五十音順)『ここをニートの楽園にしようぜ!』」

大根「ドサイドン」『大根のひとりごと』

ペラ『Surfacebook』

   「【ORASシーズン10】まひるみサザングロス亜種【最終2106/73位】」

   「【ORASシーズン8】✝まひるみサザングロス✝【最終2209/38位】」

らき「【最終1ページ目+α】S10スペシャルレート構築記事リンク【逆さバトル】」『人生=詰みサイクル』

「役割論理」『ニコニコ大百科(仮)』

 『役割論理専用wiki』