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【ORASシーズン13】これは面白い!と思った構築まとめ

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 遅くなりましたが、いつもの構築まとめでございます。

 今シーズンは過去作ポケモンが再び使用禁止になり、プレイヤー人口の減少によるレートの大幅なデフレが予想されていました。実際、シングル環境のプレイヤー人口は前シーズンに比べて2万人以上減ってしまったようですが(参考:「[シーズン13]レート帯別人口」「[シーズン12]レート帯別人口」)、多くのプレイヤーが上位を目指していたためか、最終日までに2200到達者が20人以上現れたシーズンでもありましたね。

 以前に比べ、増えたなと感じたポケモンとしては、特殊受けのHDポリゴン2メガフーディンホルードが挙げられます。HDポリゴン2はHBやHCポリゴン2と役割対象が異なっているうえに、並びから型がわかりづらいということも相まって、今後採用が増えていく型の一つだと予想されます。メガフーディンはもともとシーズン8で2200を達成した構築があることからもわかるように、ポテンシャルのあるメガシンカポケモンとして認識していましたが、ここに来てまた数が少し増えてきたのは気になるところです。ホルードは自分も使っていましたが、高火力と最低限の耐久を両立しており、ノーマル・地面という固有タイプであることも含め、もっといろんな構築で採用されてもおかしくない強さがあるポケモンだといえるでしょう。

 構築単位では、本文中でも触れていますが、いわゆる”受けループ”に採用されるヤドランやグライオン、ラッキーといった受けポケモンに、メガシンカポケモンのエースを添えたような構築がちらほら出てきているのが興味深いところです。もともと結果を出している構築のほとんどで、受けに該当するポケモンは数体採用されているわけですが、2200を達成したショコラティさんの3メガ+受けポケモンの構築のように、攻めと受けの役割をさらに極端にさせたような構築も、これから数が増えてくるのかもしれません。

 今回のイラストも前回に引き続き、ふぇーざさん(@fezapoke)の素敵なイラストを使わせていただきました。素敵なイラスト、改めて感謝申し上げます!

※念のためですが、H=HP A=攻撃 B=防御 C=特攻 D=特防 S=素早さです。

※リンク先はすべて無断リンクですので、問題がある場合、恐れ入りますがご一報ください。

※紹介はあいうえお順です。また、各タイトルは元記事からシーズン名やレートの数値を便宜上省いたものです。

 

afou「器用な砲台と不器用な鉄砲」

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(メガカメックス/ガブリアスきあいのタスキ/ナットレイゴツゴツメット/ニンフィア@こだわりスカーフ/ウルガモス@ラムのみ/ボルトロス@オボンのみ)

 ORASシーズン12ではついに『ORASシングル構築記事まとめ』の上位構築から消滅したメガカメックス入りだったが、まだまだ現環境でも充分戦える力があることを証明してみせたのがこの構築。個々のポケモンの型自体はそこまで奇抜ではないものの、文中にもあるようにカメックスガブリアスナットレイという並びの安定感が素晴らしい。実際著者はシーズン7でもほぼこの6体の並びで2100以上のレートを達成している。変更点はサンダー→ボルトロスだけに留まっており、それだけ組み合わせが完成されているということなのだろう。来シーズン以降はニンフィアウルガモスボルトロスの枠を組み替えるということなので、どのよう変化を遂げるのかにも注目したい。

 単体のポケモンの中で言及しておくべきなのは、こだわりスカーフをもたせたニンフィアだろうか。ニンフィアにこだわりスカーフを持たせるというアイディアはXY初期からあったと思うが、少なくともORASに入ってからはほとんど用いられてこなかったと言ってよい。それゆえほぼ無警戒で上からの攻撃を通すことができるこの型は、非常に強い奇襲要員になったと想像できる。同じようにスカーフニンフィアを用いていたまふゆゆさんの構築も見ながら立ち回りの参考にしたい。

 

アルド「とあるライボルト使いのゲーム日記 Part31」

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(メガライボルト/ギャラドスゴツゴツメット/マンムーとつげきチョッキ/ヒヒダルマ@こだわりスカーフ/エルフーン@こだわりメガネ/メガヤンマ@いのちのたま)

 環境的には逆風が吹いているとされるメガライボルトだが、その中でもメガライボルト軸で2100を到達した構築として注目したい。ライボルト使いを名乗るプレイヤーだけあって、オーソドックスなライボルトギャラドスという並びながら、細部にこだわりが感じられるつくりとなっている。ギャラドスれいとうビームには最初驚かされたが、ゆきなだれを没収され、こおりのキバでは無振りガブリアスですらA無振りだと一撃で落とせないため、さめはだダメージを避ける意味でも充分選択肢に入ってくる技なのだなと納得。言及されているように、いかくの影響も受けず、命中安定であるのも評価が高い。

 ヒヒダルマクチート使いとして知られる生放送主おざさん(注:ニコニコミュニティへのリンク)が使っていたからか、ここ数シーズンで評価が見直されているポケモンであり、最近ではシーズン11で2200を達成したショコラティさんの構築で使われていたことが記憶に新しい。アンコールなどの優秀な補助技も覚えるポケモンだが、このようにこだわりスカーフを持たせても上から高火力を押し付けることができ、強力だと言えるだろう。その他、すりぬけこだわりメガネエルフーンや、存在自体が地雷ともいえるメガヤンマなど、相手の意表をつく要素がふんだんに盛り込まれており、中堅ポケモン使いとはかくあるべきを示した構築であるといえる。

 シーズン12のまとめの際には見逃してしまっていたが、慎重ねむる+ねごとHDカラマネロ入りの「とあるライボルト使いのゲーム日記 Part30」の記事も一読を。

 

えすぺー「ガチジバルード龍王バトンスタン」

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(ガチゴラスじゃくてんほけん/ジバコイル@こだわりメガネ/メガバシャーモ/ホルードきあいのタスキ/カイリューゴツゴツメット/ユキノオー@ラムのみ)

 初見だとじゃくてんほけんをもたせたガチゴラスがやはり目立つ。じゃくてんほけんドサイドンのほぼ劣化型とのことだが、記述されているように4倍弱点がないこと、持ち物が警戒されないことはやはり強みであり、特に水ポケモンの相手ができるというのは大きい。水タイプを相手するうえで、ねっとうやおにびでの火傷の恐怖は物理ポケモンである以上常につきまとうが、たとえ攻撃力が落ちたとしてもつのドリルによる圧力をかけることもできる。物理耐久はさすがの一言で、意地っ張りマンムーつららばり5発でも高乱数で耐えることができるため、じゃくてんほけんとの相性はかなり良いポケモンだといえるのではないだろうか。

 それ以外のポケモンについてもよく型が練りこまれている。タケシズさん考案のゴツゴツメットカイリューの型にも目が行くが、注目したいのはラムのみをもたせたユキノオーである。ユキノオーの持ち物といえばメガストーン、きあいのタスキ、こだわりスカーフどれかという印象があったのだが、もともと幅広い攻撃範囲を持つポケモンであり、つるぎのまいを持たせることで中速以下のポケモンの並びを半壊させる可能性を持っている。パーティ全体に比較的スイクンが刺さっているように見えるので、誘い出して積みの起点にすることが期待できそうだ。当然、メガバシャーモのバトンタッチ展開との相性もよい。もっと考慮されても良さそうな型である。

 

劾流「エモンガと愉快な仲間達」

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(メガボーマンダ/ニンフィア@こだわりメガネ/エモンガ@いのちのたま/メガバンギラス/テラキオンきあいのタスキ/ウルガモス@ラムのみ)

 りゅうのまいちょうのまいといった火力を積み上げる技を持つポケモンを主体に、エモンガというユニークなポケモンを添えた点が特徴的な構築。ここ最近のORAS環境では対面構築が幅を利かせており、わずかに残る積み構築もカバルドン起点のものが多いが、本構築では起点要員としてテラキオンが採用されている。もともとメガガルーラなどのトップメタにタイマンで殴り勝てる性能を持を持っており、起点要員としても積み要員としても活躍が期待できるため、もう少し数が増えてもよさそうなポケモンだなと読んでいて感じた。

 この露骨な積み構築の並びで普通にこだわりメガネで採用されているニンフィアにも目が行くが、何よりもエモンガについて触れないわけにはいくまい。エモンガを使ったことはおろか、考慮したこともなかった不勉強ゆえかもしれないが、読まれにくいことも含めて、かなり可能性のあるポケモンだと読んでいて思った次第。特にでんきエンジンという特性により安易に電気技を打たせず、アンコールがあるため迂闊な行動をとらせないという強みがある。火力・耐久ともに不安は残るものの、うまくハマれば1体以上相手を持っていく活躍が期待できそうだ。

 

カビパラ「偽装空間へご招待*月陽の光に照らされて」

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(エーフィ@ふしぎのプレート/ブラッキー@くろいメガネ/メガバンギラス/ファイアロー@ラムのみ/ブルンゲル@オボンのみ/エルフーン@たべのこし)

 今季は1位を獲った構築でも用いられていたように、トリックルームを交えた構築がかなり結果を残したシーズンになったと言えるだろう。これまでトリックルーム構築といえば、メガクチートやメガヘラクロスを軸としたものが主体であったが(参考:くろがね「【ORASシングル】トリル構築記事まとめ」)、本構築ではトリックルーム軸のパーティと読ませず積み構築のように見せかける、いわゆる偽装構築の形をとっている。また、ぼとるんさんがシーズン9で起用したことでトリックルームの起動要員として有名になったブルンゲルの他にも、積みアタッカーであるエーフィにトリックルームを持たせてあり、ちょうはつ持ち相手にも安定して展開できるようになっている。相手のトリックルームトリックルームで切り返し、素早さを元に戻すという動きができるのも素晴らしい。

 その他、トリックルーム下のエースとして選ばれているメガバンギラスだが、数値の高さを活かし、HPが1でも残っていれば通常時とトリックルーム時の両方で活躍することが見込めるポケモンであり、なによりトリックルームでの運用が現環境ではほぼ読まれないのが大きな強みになっている。メガバンギラスといえばりゅうのまいを採用し、積み構築で用いられるという印象が強いが、ここでは単純にタイマン性能の高さが活かされている格好だ。メガバンギラスが持つ一般的なイメージをうまく利用し、構築単位でうまく活かすことができている構築だといえよう。

 

カフカ「トリル始動!!ノオートドンサマヨール」

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(エンテイ@こだわりハチマキ/メガユキノオー/サマヨールしんかのきせき/メガクチート/トリトドンとつげきチョッキ/ギャラドスゴツゴツメット)

 こちらもトリックルームを軸にした構築。大半の構築ではポリゴン2クレセリアブルンゲルトリックルームの起動要員といて採用されているように見受けられるが、この構築で選ばれているのは「最強の物理受け」と著者が表現するサマヨールである。そもそもの物理耐久の高さや、優秀な自主退場技を持っているという点から、他のトリックルーム起動要員とは充分に差別化された強さを持つポケモンだ。退場技の性質上、同じく自主退場技を持つクレセリアと比べると、こちらのほうが攻撃的に仕掛けることができるのも特色といえるだろう。オニゴーリ対策で、おみとおしでなくプレッシャーで採用しているというのもこだわりが(というかオニゴーリへの憎しみが)感じられる。

 パーティ全体でタイプ補完が優れており、特にタイプ相性で受けていくような相手に対しては、サイクル戦を仕掛けることもできるのではと思わせる並びになっているのも特徴的である。そのような低速のタイプ受けは、上から火力を押し付けてくるようなパーティに弱いので、それをトリックルームで補った構築であると見ることもできるかもしれない。実際はサマヨールの選出率がほぼ絶対と書かれているように、トリックルーム展開をほぼ確実に挟む構築であるとのことだが、低速受け回し構築の一つのあり方を示唆している記事とも言えそうだ。 

 また、この構築記事には現行のポケモンの並びにたどり着くまでの経緯が書かれてあり、パーティを作る時の思考が追いやすくなっている。こういう思考開示は見ていて面白い。「どうやってパーティを組むのかよくわからない」という人にとっても、参考になる部分がきっとあるはずである。

 

たちばな「未完成コンブール」

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(メガジュカイン/エンテイ@たべのこし/カビゴン@イバンのみ/ファイアローゴツゴツメット/ピクシー@メンタルハーブ/メガヤミラミ)

 ステルスロックを撒いてサイクルを回し、相手をじわじわ削っていくいわゆる”昆布”戦法に主眼を置いた、シングル63(6体の中から3体を選ぶレート準拠のルールの意)では珍しいコンセプトの構築。メガヤミラミ-ファイアロー-ピクシーの組み合わせはるどるふさんの「バッドスタッフ」で提案され、そこからレートや大会でもちょくちょく見るようになったと記憶しているが、ここで採用されている型はメガヤミラミを除きオリジナルと異なり、ピクシーがステルスロック撒きを担当、ファイアローが物理受けの担当という、ある種の偽装の形をとっている。

 ピクシーといえば、ちょうはつをされやすいポケモンランキング最上位のポケモンといえるが、メンタルハーブで確実に仕事ができるようにされており、その後エンテイのみがわり・まもる・ほえる戦法でかき回し、最後にフィニッシャーであるメガジュカインで〆るというのが基本戦略となっている。ピクシー、エンテイともに普通想定される型とは微妙にズレており、メガジュカインはそもそも通常メタの対象に入ってこないということもあり、なかなか対応に苦慮しそうな組み合わせである。

 メガヤミラミ選出の際に出番となるカビゴンの特性くいしんぼう+イバンのみのコンボもいやらしい。カビゴンの特性として通常警戒されるのはあついしぼうかめんえきのほうで、HP1/2以下できのみの能力を発動させるくいしんぼうはまず警戒されない。まったく想定されないところから反撃を繰り出し、メガヤミラミの障害となるポケモンを強引に取り除くという動きは、なかなか他のポケモンにはできない芸当である。メガヤミラミとの相性も良く、現行のレートであまり使われないポケモンにもまだまだ可能性が眠っているということを教えてくれる構築。

 

バトルドーム「アントオクタンピクシー怪」

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(ピクシー@アッキのみ/メガフシギバナ/アイアントきあいのタスキ/ムウマしんかのきせき/オクタン@たべのこし/マッギョとつげきチョッキ)

 ひと目みただけの相手の頭の中を「???」で満たすことのできそうな稀有な構築である。ピクシーとメガフシギバナ以外、ほとんどレートで見かけないポケモンということもあり、このポケモンたちのきちんとした種族値を把握している人は少数派なのではないだろうか。 

 構築は起点づくり兼先発要員のアイアント、優れた耐久と負担の押し付けが優秀なメガフシギバナムウママッギョ、そしてフィニッシャーである積み要員のピクシーとオクタンという形で成り立っている。いわゆる”害悪”の積みエースとしては、ピクシーの片割れにオニゴーリが選ばれているのが普通だと思うが、オクタンはオニゴーリと違い、必ずしも場を整えてから出す必要がなく、タイプの優秀さを活かして有利対面があればそこが積み起点になるというのが大きな強みとしてあるようだ。なによりオクタンへの愛が感じられるような細かい調整が見ていて気持ちが良い。

 受け要員として選ばれているポケモンも独特である。メガフシギバナのポテンシャルの高さは今更説明する必要もないだろうが、ムウマにしてもマッギョにしても、評価する声は時たま聞こえつつも、きちんと運用しているパーティは限られている。あまり自分が親しみのないポケモンのため、実際に使った/使われた目線で語ることができないのが残念だが、流し技や一撃技のある高耐久ポケモンが弱いわけがないだろう。うまく環境を見極めたうえで適切に役割を持たせれば、そういったポケモンが輝く場を作ることは充分可能なのだということを本構築は示してくれた。

 

ひもきゅー「メガネゲッコウガ入り Arts brave chain loop!!」

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(ラッキー@しんかのきせき/エアームドゴツゴツメット/グライオン@どくどくだま/ゲッコウガ@こだわりメガネ/ヘラクロスとつげきチョッキ/メガラティアス)

 受けループに様々なメガシンカポケモンを入れる構築を入れて回しているひもきゅーさんの構築。今回採用されているのはメガラティアスであり、こだわりメガネ持ちのゲッコウガが入っていうことも含め、半受けループとでもいうべき編成になっている。このように受けループの並びに抜きエースを搭載する構築というのが最近結果を残しつつあり(今季で言えばたまさんのメガバシャーモ入り受けループ)、ある程度固定化されてきた現環境においても、開拓が進んでいる領域であると感じる。

 メガラティアスに関してだが、シーズン7で1位を獲得した構築で有名になったものの、その後はあまり用いられることのないマイナーメガシンカポケという位置に落ち着いてしまったように思う。これは型が割れてしまって以降、相手としても対応が容易くなったということが大きいのだろうが(逆にそれを逆手にとったこだわりメガネ型なども見かける)、受けループに入れることで選出誘導をかけつつ、スタンダードな構築とは違った動きをするのではと警戒させながら動くことができるというのも、このような構築の強みであると言えるだろう。

 別記事になるが、ひもきゅーさんが試してみた「受けループに変態メガシンカ〇〇を入れるとこうなる」(前編後編)も面白いのでそちらもぜひ。

 

まおにゃん「ナッシー入りメガヘラスタン」

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(メガヘラクロス/マニューラ@いのちのたま/霊獣ランドロスゴツゴツメット/ナッシー@じゃくてんほけん/ブルンゲル@ラムのみ/ヒードランとつげきチョッキ)

 この構築で何よりも言及するべきなのはナッシーだろう。現在のレート環境でほとんど用いられることのないポケモンの一匹なのは間違いないのだが、なかなかどうして、トリックルーム起動要員かつアタッカーになりうるポケモンとして、充分ポテンシャルを持っているように記事を読んでいて感じた。じゃくてんほけんというアイテムも、耐久がそこそこありつつ、2倍弱点が7つ、4倍弱点が1つあるというナッシーの特徴とよくマッチしている。さらに両刀可能な種族値であり、起点回避のだいばくはつまで覚えるため、自主退場技が欲しくなる場面の多いトリックルーム軸のパーティではもっと採用が検討されても良いのかもしれない。

 ヒードランとつげきチョッキというアイテムはあまり採用されることのないアイテムであるが、たべのこしやこだわりメガネ、スカーフが真っ先に警戒されるであろう環境において、相手の虚を突くことができるうえに実用性が高いということで、もっと使われても良さそうである。いじっぱり採用のどくづきマニューラを含め、持ち物や性格、技構成がある程度固定されてきている環境だからこそ、それを利用して勝ちに行く構築という印象を受けた。

 

ユキナ「ボスゴーリヤミラミ」

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(ラグラージ@リンドのみ/ボスゴドラゴツゴツメット/サメハダーきあいのタスキ/オニゴーリ@たべのこし/メガボーマンダ/ヤミラミ@ラムのみ) 

 ホウエン地方ポケモンのみでレートに潜っているユキナさんの構築。採用されている6体全てがメガシンカ可能であるため、誰がメガシンカをするのか判断がつきにくい並びになっている。実際はボーマンダのみがメガシンカをする個体であり、残りのポケモンはタイマン性能が高くなるような持ち物を持たされているといった印象である。

 その中でも、珍しいところを挙げるとするならばボスゴドラだろうか。ボスゴドラはもともと採用率が低いうえに、シーズン13ではメガストーンとイバンのみだけで所持アイテムの9割を占めていたため(参考:ポケモングローバルリンク)、耐久の厚いポケモンでありながら、ゴツゴツメットを警戒するのは難しかったはずだ。がむしゃらもまず初見では想定できない技であり、耐久ポケモンに対する削りを行えるという意味でも優秀である。

 それと、サメハダーの単体性能の高さにも言及しておきたい。メガサメハダー入りの構築で大きな結果を残した構築として、しぇいるさんのS11の記事がまず思い出されるが、こちらはきあいのタスキを持たせ、メガシンカ枠を空けるとともに、より安定した動き方ができるようになっている。メガサメハダーと異なり、きあいのタスキ型は特殊で採用されることがほとんどであり、相手としても物理か特殊かの判断が選出画面からはつきにくい。そういう意味でも、サメハダーは数値受けがしにくく、選出や立ち回りを縛る力のあるポケモンとしてもっと評価されても良いのではないかと感じた。

 

 ゆとり「サイクルカット積みリレーミカゲダグ」

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(ミカルゲ@こだわりハチマキ/ダグトリオきあいのタスキ/エルフーンゴツゴツメット/メガリザードンX/マリルリ@いのちのたま/ポリゴン2しんかのきせき)

 毎度ひと味ちがう地雷要素が入っていることに定評のあるゆとりさんの構築。第2回さいはてオフではドンファン第14回キツネの社mfではこだわりメガネ持ちのボーマンダを起用し結果を残したことが記憶に新しいが、今回の構築にはミカルゲダグトリオという、見た瞬間に「これはやばい」と思わせるポケモンが入れられている。

 パーティコンセプトは非常に明確であり、エルフーンの苦手なポケモンミカルゲダグトリオで刈り取り、起点ができたら裏のメガリザードンXマリルリで積むというもの。特性ありじごくにより相手を逃がさないダグトリオは言うに及ばず、こだわりハチマキから繰り出されるミカルゲのおいうちは、相手からしてみれば想定外の破壊力を持っており、サイクルを崩壊させる力を充分に持っている。A無振りながら、イカサマを採用することでメガガルーラなどにも高打点を持つことができるというのも面白い。

 最後の一枠にはポリゴン2が選ばれているが、これは今シーズン確実に評価を上げたHD型のもの。HD型には多くの場合、Sを下げるなまいき個体が採用されているが、ここではSの低下を嫌い、Cが低下するしんちょう個体が用いられている。詳しくはゆとりさんの「慎重空元気ポリゴン2」の記事を見ていただくとして、確かに60族周辺はS激戦区であり、C低下があまり確定数に関係がないようであれば、しんちょうでの採用は充分にありだなと思わされた。これまでのポリゴン2の大多数はトレースHB型かダウンロードHC型ばかりだったということを考えると、選出段階で相手の特殊アタッカーや特殊受けを誘い、そのまま負担をかけていくということも容易そうだ。特にメガクチート+ポリゴン2の並びを、HDファイアローで見ているような構築はカモにできそうである。

 

ライカ「7mm Gabrotom Bullet」

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(ガブリアス@ヤチェのみ/メガバシャーモ/マンムー@ラムのみ/メガボーマンダ/ウォッシュロトム@たべのこし/ハッサム@こだわりハチマキ)

 2200達成構築ということですでに記事をご覧になっている方も多いと思うが、バトンタッチを用いたギミックの構築として新規性があると感じたのでここでも取り上げさせていただく。

 この構築の特筆すべき点はなんといっても、バトンタッチのフィニッシャーとしてマンムーを採用しているという点である。バシャーモのバトンタッチは、能力上昇を引き継いだまま交代することができるという強力な技であるが、交代先が麻痺をしてしまうとそのうまみが半減してしまう(特性かそくによるS上昇分が無駄になるため)。そのため、うまくバシャーモの段階でみがわりを残してバトンができるように立ち回るか、バトン先にボルトロスなどの麻痺無効の電気ポケモンを用意しておくというパターンが多い。しかしこの構築では、でんじはを無効にできるもう一つのタイプである地面ポケモンに目をつけた。

 同じく地面タイプである霊獣ランドロスをバトンタッチのフィニッシャーにした有名な構築としてAdamsさんの「オボンバシャーモ軸バトン展開」があるが、霊獣ランドロスとの大きな違いはこおりのつぶてという先制技が撃てること、そして氷技への耐性があることだろうか。先制技の存在により、ガブリアスステルスロックメガバシャーモつるぎのまい+かそくのバトンタッチと合わせることで、ファイアローボルトロスを安全に突破する可能性を飛躍的に上げるとともに、特性あついしぼうによりクレセリアに一対一交換をされないというのは、マンムーにしかない強みである。逆に、地面の一貫性を消したり、特性いかくによる擬似的なB上昇が見込めるのは霊獣ランドロスにしかない強みである。

 どちらにせよ、バトンタッチ先の開拓はさらに進んできており、並びからギミックを見抜き対策するためには、ますます知識量や試合勘が求められることになるだろう。

 

リチャード「ミルタンク入り」

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(ミルタンク@たべのこし/メガゲンガー/ポリゴン2しんかのきせき/メガクチート/カバルドンゴツゴツメット/メガフーディン)

 ミルタンクwwwと侮って草を生やすなかれ(特性は確かにそうしょくだが)。ポケットモンスター金銀時代、多くの子どもたちにトラウマを植えつけたあのポケモンは、レートでも充分に活躍できることを示してくれた。

 特性そうしょくを持つポケモンには他にもマリルリがいるが、ミルタンクは自身が草技を誘発しない一方、毒や電気ポケモンに弱くなく、ミルクのみという優秀な回復技を持っている点で大きな違いがある。ウェポンとして搭載されているほのおのパンチやじしんも、役割対象である特殊ポケモン全般に刺さるうえ、ノーマル技切りは相手としても読みにくいはず。Bが高いポケモンであることから、物理特殊どちらに対してもある程度戦うことができるのも魅力なのだろう。

 後ろには優秀な受けポケモンであるポリゴン2カバルドンとともに、メガシンカポケモンが3体採用されている。メガゲンガーミルタンクの相性補完の良さは言うまでもなく、メガフーディン2200を達成したショコラティさんの構築で採用されるなど(こちらも3メガ+受けポケモンという構成をとっている)、今季は随分活躍していたようだ。加えて、メガクチートがようき最速個体の4ウェポンで採用されているのも驚きである。メタ読みが加速していくにつれ「メガクチートといえばいじっぱりHAが基本」という神話も、いつか崩壊することにひょっとしたらなるのかもしれない。

 

わかな「マフォクシー入り構築記事」

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(マフォクシー@ラムのみ/メガミミロップ/ニンフィア@こだわりメガネ/ウォッシュロトム@こだわりスカーフ/霊獣ランドロスゴツゴツメット/ナットレイ@たべのこし)

 マフォクシーといえば、第6世代で最初にもらえるいわゆる”カロス御三家”の中で、最もレート環境で使われていないポケモンである。ゲッコウガ夢特性へんげんじざいブリガロン夢特性ぼうだんに比べ、マフォクシー夢特性であるマジシャンが有効に機能する場面は限られており、炎・エスパーという固有タイプも、ゴーストや悪技の通りが良くなってしまったあおりを受けてしまっている。実際、数少ないマフォクシー使用者の中でも、マジシャンではなく通常特性のもうかで採用する人は多く、半ば死に特性のように扱われてきたのが現状だ。

 そこで、マフォクシーの役割を特定の並びだけに絞り、状態異常技をラムのみで受けてみがわりを展開し、マジシャン発動により相手の道具を奪いつつ負担をかけるという戦い方を見出したのが本構築である。タイプ一致の2ウェポンの他、3枠目にめざめるパワー(地面)が採用されることにより、クレセリア+ヒードランというよくある並びを相手しやすくなっている。火力不足が悩まされるところもあるだろうが、トリッキーな動きで相手を翻弄する動きができるのは、まさにエスパータイプの面目躍如といったところだろうか。

 また、メガシンカ枠として採用されているメガミミロップであるが、純粋に火力で押していく型ではなく、相手をかき回すような構成が取られていることにも注目したい。メガミミロップの型として、真っ先に警戒しなければならないのはねこだましを持ったアタッカータイプであり、それゆえみがわり+アンコールというコンボは決まりやすそうだ。似たような動きが取れるポケモンメガフーディンがいるが、こちらは相手に型を読ませない強みがあり、単純に見れる範囲にも大きな違いがある。

 慣れるまではなかなか難しそうな構築ではあるものの、霊獣ランドロスのとんぼがえりや、ウォッシュロトムボルトチェンジを交えながら、うまく回すことができればとても使っていて楽しそうな構築だなと感じた。

 

●参照記事

Adams「S12最高2202「オボンバシャーモ軸バトン展開」[シングル]」『ガラクタ構築製造所』

afou『afouのブロマガ』

   「【ポケモンORAS S13】器用な砲台と不器用な鉄砲【最高&最終R2134】」

   「【ポケモンORAS S1】カメサンダーナット【最高2167】」

アルド「とあるライボルト使いのゲーム日記 Part31」『とあるライボルト使いのゲーム日記』

えすぺー「S13最終レート2000 ガチジバルード龍王バトンスタン」『えすぺーのブロマガ』

エメメメ「【2ロム2200、S13最終1位達成構築】 †トリルニンフガルクレセドラン†」『ニートになりたい人生だった…』

劾流「最高2089-エモンガと愉快な仲間達」『お前が信じた俺を信じろ』

カビパラ「【ポケモンORAS】偽装空間へご招待*月陽の光に照らされて【S13最終2124】」『冴えないパーティの育てかた』

カフカ「【S13使用構築】トリル始動!!ノオートドンサマヨール【最高レート2093/最終レート2000】」『カフカのブロマガ』

くろがね「【ORASシングル】トリル構築記事まとめ【最終更新日:2016/1/28】」『反転世界』

しぇいる「【ORASシングル】Season11~蒼海の鮫と大地の鮫【メガサメハダー】」『SHEIL'S Party』

ショコラティ『てきとー構築』

       「最終14位 2209 クチートと野獣」

       「S13 最終11位 2207使用構築 [生意気あひると海月姫]」

タケシズ「【ORASシングルレートシーズン9】ムウマージ軸PT紹介【最終RT1902 最高RT2061】」『タケポケ道場』

たちばな「【第32回シングル厨のつどい使用構築】未完成コンブール【1次予選突破7勝2敗】」『分身サミット総本部』

たま「【s13 最高レート2144】Acceloop☆彡【受けル式メガバシャスタン】」『It's all fiction!!』

バトルドーム「【シングル】アントオクタンピクシー怪(最高2039)【シーズン13使用構築】」『ダストを相手のニンフにシュゥゥゥーッ!!』

ノート『ポケモンスプレッドシート』

    「[シーズン13]レート帯別人口」

    「[シーズン12]レート帯別人口」

ひもきゅー『狂者を目指すメモ帳』

      「S13使用構築 最高最終2108 メガネゲッコウガ入り Arts brave chain loop!!」

      「受けループに変態メガシンカ〇〇を入れるとこうなる(全12種) 前編」

      「受けループに変態メガシンカ〇〇を入れるとこうなる(全12種) 後編」

ペラ「【ORASシーズン12】これは面白い!と思った構築まとめ」『Surfacebook』

ぼとるん「【ORASシーズン9使用構築】亡霊ブルンクチート【最終2150】」『かわいい幼女にしびれごな』

まおにゃん「【瞬間最高99位】ナッシー入りメガヘラスタン【ポケモンORAS S13 最高レート2033】」『一生威張ってな』

まゆふふ「【S13PT】マンダハピナス」『2000よりも2001』

みょん「S7シングルレート2215達成メガアススタン」『ひゃくごじゅういち』

ユキナ「【最高&最終レート2009】ボスゴーリヤミラミ【ホウエン統一】」『ホウエンポケモンで目指せレート2100』

ゆとり『紳士淑女の嗜み』

    「S13使用構築-サイクルカット積みリレーミカゲダグ(最終2005)」

    「さいはてオフ使用構築-エレファントラティヤミ-」

    「第14回キツネの社mfベスト16-猛毒衰弱ガルクレセマンダ-」

    「慎重空元気ポリゴン2」

ライカ『ライカの遠吠えブログ』

    「【シーズン8最終2206達成構築】SUIKUN MUNG-FU JAROZARDON(フーディン軸)」

    「【S13最終2200達成構築】7mm Gabrotom Bullet (最終19位,2202)」

リチャード「S13ミルタンク入り2000超え構築(最高2009)」『シュークリームとポケモンが世界一』

るどるふ「バッドスタッフ」『おもしろきこともなきよをおもしろく』

わかな「シーズン13最終(兼最高)レート2012 287位 マフォクシー入り構築記事」『まフォップ』

「レーティングバトルΩR・αSリーグ シーズン13」『ポケモングローバルリンク』