【ORASシーズン14-15】これは面白い!と思った構築まとめ
「ORASシーズン14,15? もうとっくにシーズン16も終わってるし、なんならシーズン17も中盤戦に差し掛かってるんだけど……」という声が聞こえてきそうですが、前回の記事で予告しておりました、ORASシーズン14-15の、これは面白いと思った構築まとめでございます。
思い返してみると、6月上旬にはほとんど記事は完成しており、あとは公開するだけだったのですが、「とりあえずこの2000チャレ成功させてから最後に手直して公開すっか^^」と思ったのがすべての間違いでした。いやー間違いだった……
こういうときのチャレンジはたいてい失敗するというのは、マーフィーの法則にも書かれているレベルで明らかなことであり、もちろんその後も2000チャレをことごとく失敗したため、やっと2000チャレに成功したものの、気づけば公開するタイミングを見失っていたのでした。精進がたりませんね。
とはいえ、このまま記事を眠らせておくのもあれですし、りり・8・(@Lilichi_pstd)ちゃんから素敵なイラストもいただけたので、時期外れではありますが、公開させていただくことにしました。
シーズン16のまとめ記事および、自分の使っていた構築の公開ですが、僕の敬愛する人狼動画制作者、ペニスズメさん(参考)が人狼動画を作るぐらいのペースだと考えていただければ幸いです。次の動画も待ってますよペニスズメさん……
※念のためですが、H=HP A=攻撃 B=防御 C=特攻 D=特防 S=素早さです。
※紹介はあいうえお順です。また、各タイトルは元記事からシーズン名やレートの数値を便宜上省いたものです。
(ペンドラー@こだわりハチマキ/霊獣ボルト@オボンのみ/メガジュペッタ/メガギャラドス/マッギョ@イバンのみ/マニューラ@いのちのたま)
一見しても「なんだこれは?」という並びであり、さらに構築全体に偽装要素が多いため、何をしてくるのか非常に読みにくい構築。
特に地雷臭が強いのはペンドラーだろう。ペンドラーといえば、特性かそくからのバトンタッチという戦略が有名であり、バトン先として有望な霊獣ボルトロスが入っていることもあって、対戦相手としてはそちらを警戒しなければならないはず。そこに突然のこだわりハチマキによる火力の押しつけは意表をつけるだけでなく、相手パーティを半壊させるほどの破壊力がある。初速にやや不安があるものの、上が取れればASメガガルーラを確定で飛ばせるのはなかなか魅力的だ。
わんぱくHBメガジュペッタも、こだわりポケモンから引く先としてはかなり重宝しそうである。メガジュペッタというポケモンは特性いたずらごころにより、優先度+1で変化技を打つことができ、なおかつおにびとみちづれをどちらも覚えるという唯一のポケモンである。A無振りでもそこそこの火力を持っているため、アタッカー型を無視することはできず、これまた相手にすると厄介なポケモンといえる。
その他、霊獣ボルトロス、メガギャラドス、マニューラというフィニッシャーとして十二分な性能を持っているポケモンが並べられているところに、マッギョが君臨しているのも面白い。バトン構築に見えるので、それを阻止するファイアローを誘いやすく、そういった選出に対してはステルスロック+あくびという、いわゆる”昆布”戦法に持ち込める。カバルドンと異なり、何をしてくるのかいまいちわからないところ、また特殊型なのでおにびで機能停止しないあたりも優秀。
(クリムガン@オボンのみ/ジャローダ@ゴツゴツメット/メガボーマンダ/ウルガモス@ラムのみ/ニドキング@きあいのタスキ/メガクチート)
ドラゴンといえば、ガブリアスやメガリザードンX、サザンドラ、カイリューを筆頭に優秀なポケモンが揃っているタイプだが、クリムガンはその陰に隠れてしまっており、いまいち現環境だとポテンシャルを発揮できていない印象があった。
しかしこの構築では起点作りに役割を絞ることで、他のドラゴンとの差別化を図っており、まさに必殺仕事人という面持ちである。所有技を見ると「こいつ本当にドラゴンか……?」というラインナップになっているが、クリムガンの場合はアタッカー型も警戒させることができるのも強みだ。実際この構成は想像以上にめんどくさく、先発としての役割を充分発揮できた試合も多かったのではないだろうか。
もう1体注目したいのはきあいのタスキをもたせたニドキングで、広い技範囲とふいうちの存在により、かなり多くのポケモン相手にタイマンで勝つことができる。地面枠としてもう少し採用されてもいいポケモンだと思う。クリムガンとボーマンダという2体のドラゴンが並んでいるので相手のフェアリーを(おそらく)引きずりだしやすく、毒+地面という範囲と先制技の存在により、どのフェアリーに対しても互角以上に戦えるのも好感度が高い。
(アバゴーラ@じゃくてんほけん/メガメタグロス/サザンドラ@きあいのタスキ/モロバレル@ゴツゴツメット/ガブリアス@こだわりスカーフ/霊獣ボルトロス@オボンのみ)
なによりも気になるのはアバゴーラだ。レートでアバゴーラを見たことがある人はそうそういないと思われるが、解説を読んでみると普通に強そうなところが面白い。岩タイプは弱点が多いことからじゃくてんほけんとの相性がよく、しかも特性ハードロックの存在により、弱点をつかれても即死する可能性は低い。これは特性がんじょうの場合も同じことが言える。
さらに、同じく岩タイプが含まれており、特性ハードロック持ちのドサイドンと違い、アクアジェットという優秀な先制技も持っているため、相手を対面から1体持っていったあとも、充分な削りを入れることもできる。単純にドサイドンよりも見た目がガルーラに弱そうなので、不意のじゃくてん保険発動けたぐりでガルーラを倒せる機会が多そうというのもポイントか。
サザングロス使いとしてはサザングロスの型にも触れておきたい。この構築で採用されているサザンドラは、自分もシーズン6、シーズン8で使用していたきあいのタスキ型で、その性能の高さは言わずもがな。ガルーラやマリルリ、ニンフィアあたりに対しては一方的にアドバンテージを取られるものの、その他のポケモンに対しては最低限以上の仕事が期待できる型である。
メタグロスはつめとぎ型で採用されているが、自分がシーズン8で使用していたものと違い、しねんのずつきではなくコメットパンチがメインウェポンとして採用されている。これはクレセリア+ヒードランという並びを意識した構成であり、クレセリアが増加した環境に合っていたのだろう。反面、水タイプや電気タイプへの殴り性能は弱まってしまうため、構築の並びやプレイングでのカバーが求められることになり、玄人好みの構成と言える。
(デデンネ@オボンのみ/ピカチュウ@でんきだま/メガボーマンダ/メガゲンガー/スイクン@カゴのみ/ナットレイ@こだわりハチマキ)
kumaさんのピカチュウ入り構築はシーズン12のまとめ記事でも取り上げさせていただいたが、今回はピカチュウに加えてなんとデデンネ(!)まで加入しているということで、再び本記事で扱わせてもらうことにした。
デデンネの型はケチャップさんがシーズン14で使っていたのと同一のもので、電気+フェアリーというタイプにより、害悪糞親父もといボルトロスをかなり安定して処理できるのが素晴らしい。いかりのまえばやボルトチェンジ、どくどくで相手をかき回していき、自身もリサイクル+特性ほおぶくろにより、数値以上に耐久がある。こうして書いてみると、デデンネなかなか侮りがたし、である。
ピカチュウについては以前の記事で触れたように、主に対受けループを担っていたようだが、こういったマイナーポケモンは型バレがそのまま勝敗に直結することが多いので、なかなか厳しいところもあった模様。シーズン16ではまったく別の型のピカチュウを使うとのことなので、そちらも期待したい次第。
(マッギョ@イバンのみ/メガボーマンダ/ハッサム@きあいのタスキ/マニューラ@いのちのたま/ゴウカザル@ラムのみ/マリルリ@オボンのみ)
同一記事でまさか2回もマッギョを取り上げることになるとは思わなかったが、こちらも同じくHBのイバンのみ持ちながらも、あくびではなくがむしゃらを採用することで、起点づくりとゴースト以外へのすべてのポケモンに対する削りの両方の役割を兼ね備えた型になっている。がむしゃらによる削りは先制技との相性がよく、ハッサム、マニューラ、マリルリという先制技持ちのポケモンが後ろに並べられているのも、そのシナジーを意識してのことだろう。
しかしこの構築の注目点はどちらかというと、ハッサムのつるぎのまい+バトンタッチというギミックだ。ハッサムをバトンタッチ要員だと考えるのは相手としてはかなり厳しい。しかもマッギョががむしゃらを打っている場合、相手がバレットパンチ警戒で引いてくる可能性もそこそこあるため、つるぎのまいを複数積むこともできるかもしれない。きあいのタスキ持ちのため、ガルーラの炎技以外なら即ノックアウトがなさそうなのも使いやすそうである。
(ペンドラー@メンタルハーブ/トゲキッス@カムラのみ/メガデンリュウ/エーフィ@たべのこし/ドサイドン@じゃくてんほけん/ファイアロー@あおぞらプレート)
ペンドラーのバトンタッチからエースによる無双を狙う、いわゆるバトン構築だが、フィニッシャーにもバトンタッチが採用されているため、実際はバトンリレー構築と見たほうが正確である。また、それぞれの型が汎用性を落とさないようになっているため、バトン展開に持ち込めなかったときもある程度普通に殴り合えるように工夫されている。
バトン構築としてはデンリュウが組み込まれているところがひたすら際立つ。デンリュウは比較的マイナーなメガシンカポケモンであり、いまいちその火力や耐久を把握していない人でも多いと思われる。しかし、リンク先の努力値振りを見ればわかるように、仮想敵に合わせて柔軟にカスタマイズができるだけのポテンシャルがあると感じた。C特化でなくてもきあいだまでH無振りのメガガルーラであれば中乱数で落とせるなど、低速高火力アタッカーとしての矜持を感じさせるポケモンである。
また、カムラのみを持たせたトゲキッスにも注目したい。Sを上昇させるきのみは単純にエアスラッシュの制圧力を高める効果があると同時に、バトン展開の際にも有用である。特性かそくを持っていないバトンタッチ持ちのポケモンの持ち物としてもっと考慮されてもいいのかもしれない。
(ニョロトノ@こだわりメガネ/カブトプス@ラムのみ/ボルトロス@しめったいわ/ガブリアス@きあいのタスキ/キノガッサ@こだわりハチマキ/メガメタグロス)
最近安定して結果を残しつつある雨構築だが、この構築では珍しくフィニッシャーとしてカブトプスが採用されている。同じ物理雨エースのメガラグラージと違い、でんじはが通ってしまうものの、持ち物をラムのみにすることで逆にでんじはを誘い、特性すいすい+アクアジェットでボルトロスを起点にするという立ち回りができるのは単純に強そうである。メガ枠を空けることができることも含め、予想以上に起用なポケモンという印象を受けた。
また、特定のポケモンを誘う並びにすることでおびき寄せ、役割破壊技でそのポケモンを狩るというコンセプトが組み込まれているのも素晴らしい。具体的にはナットレイで、ガブリアスの炎技や、キノガッサのこだわりハチマキ持ちはなかなか想定しづらく、それだけで相手を壊滅させるだけのポテンシャルがあると感じた。
その他にも、雨始動要員に見えるニョロトノがこだわりメガネ採用のアタッカーだったり、真の雨始動要員がしめったいわを持たせたボルトロスだったりと、ギミックがいくつも織り込まれている。ORAS環境も煮詰まってきているとはいえ、まだまだこういった構築が生まれてくるあたり、このゲームは奥が深いなと実感した。
(メガラティアス/霊獣ランドロス@たべのこし/コバルオン@ゴツゴツメット/メガゲンガー/サンダー@オボンのみ/ウルガモス@ラムのみ)
コバルオン+ラティアス+霊獣ランドロスという並びは、過去にもシーズン11の構築まとめ記事でかたショさんの構築を取り上げたことがあるが、それとはパーティのコンセプトが異なると感じたため、再びピックアップさせていただいた。
この中でもかなり珍しい型で運用されているのは霊獣ランドロスとサンダーだろう。霊獣ランドロスは有利不利がかなりはっきりしているポケモンであり、だからこそみがわりを残しやすい。そういう意味で、積みアタッカーとしてかなり優秀なのかもしれない。うちおとす+じしんのコンボにより、すべてのポケモンに対して非接触の物理技をぶつけることができるのも偉い。
サンダーのじゅうでんは基本的に採用数は多くないものの、もともとの耐久が高く、はねやすめで長期戦を展開しやすいサンダーにかなりマッチした技だといえる。使いこなすのためにはある程度の経験がものをいうことになりそうだが、対面からならこだわりメガネ持ちのサザンドラすら起点にできるというその実力は、一度使ってみたい気持ちにさせられる。
とと「ライボルト軸 無効化サイクル『雷神戦型』パーティ構築」
(メガライボルト/ギャラドス@ラムのみ/ヒードラン@こだわりメガネ/トゲキッス@こだわりスカーフ/トリトドン@カゴのみ/パンプジン@ゴツゴツメット)
現環境はインフレが激しく、タイプ受けでサイクル戦を仕掛けるような構築は結果を残しにくいと言われている。「ならば半減で受けるのではなく、無効化すればいいのでは?」という発想で生まれたパーティがこちら。ライボルトが電気無効、ギャラドスが地面無効、トゲキッスがドラゴンと地面無効、ヒードランが炎と毒無効、トリトドンが水と電気無効と、実に6タイプの攻撃が通らない並びになっている。1/2や1/4で受けることのできるタイプも多く、現環境のサイクル主体パーティとして、一つの理想像を示していると言えるのではないだろうか。
また、メガ枠濃厚なライボルト以外、持ち物と技構成が読みにくいポケモンばかりというのも一つの強みである。ギャラドスのラムのみや、トリトドンのカゴのみは、可能性の一つとして考えてはいても、持っていないことを前提に立ち回らなければならないことも少なくない。そのため、立ち回り次第では大きなアドバンテージを得ることができるはずだ。
パンプジンについても、現在はレートであまり用いられていないポケモンであるが、その物理耐久は流石の一言であり、XY初期に流行っただけのことはある。しかも相手と自分の特性を入れ替えるスキルスワップという技が採用されているため、メガガルーラや特性で火力を底上げしているフェアリー勢に強気に出れるのも評価が高い。特性に頼り切っているグライオンあたりも完全にカモにできるので、もう少し採用されてもいい技なのかもしれない。
(ゴローニャ@こだわりハチマキ/クレセリア@ゴツゴツメット/メガヘラクロス/ヒードラン@こだわりメガネ/ルージュラ@きあいのタスキ/トゲキッス@するどいツメ)
ゴローニャとルージュラという、初代しかポケモンをやったことのない人でも知っている(しかしマイナーである)この2体が並べられている構築もそうそうないだろう。それでいて、どちらも充分採用価値のありそうな型に仕上がっている。
ゴローニャは岩・地面タイプのため弱点が多いが、特性がんじょうの存在により、基本的に1回以上動くことが期待できるので、特に先発での運用が向いているポケモンである。こだわりハチマキを持たせることで火力も申し分のないものとなり、ほとんどのメガガルーラを返り討ちにできる火力が備わるというのだから恐ろしい。
ゴローニャといえば、教え技の不意打ちが没収されていることがよく嘆かれている印象があるが、このパーティのゴローニャはこだわりアイテム持ちであり、さらにクレセリアのトリックルームによる補助もある。そのため、そこまでふいうちがないことのデメリットもなさそうだ。
ルージュラは特性かんそうはだに加え、氷というタイプ、さらにはわるだくみという高速積み技により、スイクン入りのパーティに対して強気に出れることで知られていたり知られていなかったりするポケモンである。こちらもきあいのタスキによる行動保証がされているため、75%の催眠技であるあくまのキッスも合わせると、充分に積みエースとしての資格を兼ね備えている。特にネタが割れていないときの強さはすさまじいものがありそうだ。
最後に、トゲキッスの型にも注目したい。このトゲキッス、普通のわるだくみ搭載型と思わせておいて、特性がてんのめぐみではなくきょううん、持ち物も命中率低下を補うするどいツメである。これにより、急所を積極的に狙うことが可能になったトゲキッスの制圧力はまさに驚嘆の一言である。きょううんといえば5世代の頃のしんそく搭載物理型という印象しかなかったが、特殊型でも採用が検討されてしかるべき特性なのもしれない(どちらのほうが確率的にいいのかの計算はパスさせてください……)。
(メガカイロス/ラグラージ@オボンのみ/ドラミドロ@とつげきチョッキ/カビゴン@イバンのみ/ココロモリ@たべのこし/エルフーン@ゴツゴツメット)
今はなつかしのラグカイロスの並びに加え、ドラミドロ、カビゴン、ココロモリという珍しいポケモンが並べられているのが特徴的な構築である。ラグカイロスについての記述はリンク先記事に譲るとして、ここではその他のポケモンについて触れていきたい。
ドラミドロは低いSと特性てきおうりょくによる火力の高さを兼ね備えているポケモンであるため、トリックルーム下のアタッカーとしてよく用いられている印象があった。ただ、この構築のドラミドロはかなりSに努力値が振られているため、中低速ポケモンの上をとって殴り倒せるのが面白い。ドラミドロといえばこだわりメガネという印象が強いため、相手の意表をつけて打ち分けることもできる。
また、カビゴンの特性がくいしんぼうで採用されているのにも注目したい。カビゴンの特性はすべて有用なものだが、だからこそどの特性を持っているのか予想しにくく、イバンのみによる奇襲が決まりやすい。上からあくびやじばくを打つことで、後続のサポートをしながら退場できるのはやはり優秀だ。
ココロモリはラグラージやカビゴンのサポートを受けて登場するフィニッシャーであり、エスパー技の通りが依然として悪くないことを考えると、もう少し使われてもいいポケモンなのかもしれない。現状、ココロモリの型は特性たんじゅんによる積みアタッカー一択だと思うが、もう1つぐらい脅威となる型があれば、さらに輝けるようになるだろう。
(メガガブリアス/バシャーモ@じゃくてんほけん/サーナイト@オボンのみ/スイクン@たべのこし/メガフシギバナ/ギルガルド@風船)
一見するとレートでよく見るポケモンが並べられているだけの構築に見えるが、その実態はバシャーモの加速バトンからメガガブリアスを降臨させるというロマンあふれるバトン構築である。
メガガブリアスといえば、Sが低下することがネックだとよく言われ、ほとんど使われることのないメガシンカポケモンの一体である。そもそもガブリアス自体がトップクラスに強いため、他の持ち物をもたせたほうが強いのではないかというわけだ。
そこでバシャーモによるかそくサポートである。特性かそくで引き上がったS(およびじゃくてんほけん発動による火力の増強)をバトンタッチで引き継ぐことで、圧倒的な制圧力を誇る化物が誕生する。
2回攻撃であるダブルチョップの存在により、きあいのタスキやみがわりを貫通して攻撃できるのも優秀である。普通に考えれば、メガシンカ枠はフシギバナ+バシャーモorサーナイトのはずなので、ガブリアスによる無双展開を予想しにくいのもうまい。
地面や電気タイプのポケモンはでんじはによって機能停止しないため、バトンタッチ先としてこれからもさらに研究が進むだろう。これまでのところ、バトンタッチ後の地面タイプフィニッシャーとして霊獣ランドロスやマンムーを採用した構築を紹介してきた(参考:「【ORASシーズン12】これは面白い!と思った構築まとめ」および「【ORASシーズン13】これは面白い!と思った構築まとめ」)。次はどのポケモンが結果を残すのか、楽しみに見届けていきたい。
(メガオニゴーリ/クレッフィ@ゴツゴツメット/ボルトロス@オボンのみ/ゲンガー@きあいのタスキ/マリルリ@ラムのみ/ガブリアス@こだわりハチマキ)
遭遇した瞬間、3DSを叩き割りたくなるようなポケモンがこれでもかと並べられているが、その実態は普通の対面構築という、遊び心にあふれたパーティだ。しかも、それぞれの型が普通に強いため、奇襲だけで終わらない強さが期待できる。
アタッカーのメガオニゴーリは以前の記事でも紹介したように、一般的なたべのこし型が誘うポケモンに対して強く、メガガルーラのようなメジャーなポケモンに対しても弱くないため、うまくハマれば3タテできるだけのポテンシャルを持っている。氷という決して恵まれていないタイプのポケモンであり、耐久向けの数値でもないためサイクル戦には向かないが、このパーティのような対面構築には充分入ってくるポテンシャルを感じた。
でんじふゆう持ちのクレッフィも、普通にメガオニゴーリと相性が良いのが面白い。特に環境に多いガブリアスに相当強いポケモンということで評価も高く、このポケモンだけで相手の1枠を無駄にできるといっても過言ではなさそうだ。ゴツゴツメット枠として使うには、今の環境のガルーラがそこそこ特殊炎技を持っているのが難点といえば難点だが、リフレクターとでんじはがあるため後続の積み起点をつくることもできるのも優秀で、イカサマ持ちのため相手の起点にもなりにくい。
そういう意味で、マリルリという積みアタッカーが、このパーティに入っているのは当然といえる。ようき最速個体での採用はかなり珍しい。ようき個体の場合、火力底上げのアイテムを持っていないかぎり、メガガルーラやガブリアスといったポケモンを確定で落とせなくなるが、その代わりに多くのスイクンやウォッシュロトムを上から殴り倒すことが可能になるため、どこに照準を定めるかという問題になるのだろう。ゴツゴツメットや特性さめはだなど「削り」の要素が多く、全体的にSが高いポケモン+特性いたずらごころ持ちに囲まれているからこそ、この調整なのだなと感じた。
(クチート@きあいのタスキ/ピクシー@ゴツゴツメット/メガサメハダー/ガブリアス@こだわりスカーフ/メガリザードンY/エンテイ@たべのこし)
並びだけ見るとサメハダー以外は割とよく見るポケモンという感じだが、クチートがメガシンカではなくきあいのタスキ持ちであることに注意したい。このクチート、5世代以前である程度使われていたらしいものの、メガシンカ配布後はすっかり姿を消したメタルバースト搭載型である。
メガシンカできるポケモンが4体入っているが、相手からは2メガ(クチート+リザードン)か3メガ(クチート+サメハダー+リザードン)の構築にしか見えず、まずこのクチートの型は読めないだろう。
メガクチートが凶悪な性能を持っているぶん、きあいのタスキ持ちはほとんど無視されがちだが、場作りとしても、荒らしとしても、大きなアドバンテージをとることが期待できそうな型である。
メガサメハダーについては、シーズン11から一定の結果を残しているポケモンであり、メガリザードンYとの並びの相性があらためて証明された形になる。サメハダー自体はメガをしないでも、充分に特性かそく→みちづれで仕事ができるポケモンなので、他の構築にももう少し取り入れられてもおかしくない気もするが、耐久がないポケモンなので、少し特殊な並びにならざるをえないのかもしれない。
(メガボーマンダ/メガスピアー/ブルンゲル@オボンのみ/ナットレイ@ゴツゴツメット/ヒートロトム@たべのこし/ポリゴン2@しんかのきせき)
メガスピアーの性能が発表されたとき、このポケモンで2200を達成する人が出ると思った人はそこまで多くなかったはずだ。初代ポケモンをプレーしている人にとってはおなじみのポケモンではあるが、これまでレートの場では見向きもされなかった。せっかくメガシンカが発表されて使用者が少し増えたのもつかぬ間、多くの人が諦めてしまったというのが実態といったところだろう。
とはいえ、高火力のとんぼがえりを所持しており、現環境のほとんどのポケモンよりも高いS数値を持っているメガスピアーは、使い方次第で大きな成果を残せることをこの構築は証明している。高火力をとにかく正面からぶつけてくるような対面構築のような相手だと分が悪そうだが、サイクルを回すような相手にはかなりいい勝負ができそうに思える。
実際、この構築のメガシンカ枠以外は、ブルンゲル、ナットレイ、ヒートロトム、ポリゴン2という、サイクルを回してこつこつ相手を削るポケモンで固められており、相手に合わせて積んで殴るか(メガボーマンダ選出)、サイクルで崩していくか(メガスピアー選出)を選べるという立ち回りができるようになっている。2メガ入り構築の作りかたとしても参考になる並びである。
●参照記事
A「ポケモンORAS S12~S14使用構築(最高レート2000くらい) 『マッギョ』」『ポケモンメモA』
Adams「S12最高2202「オボンバシャーモ軸バトン展開」[シングル]」『ガラクタ構築製造所』
おにーやん「【最高2148/最終2128 55位】S14使用構築 クリジャロ起点 ガモスマンダクチート」『おにーやんのポケモンブログ』
かたショ「シーズン11使用構築コバルオンラティアス」『C'SaGa』
亀仙人「【S15使用構築】サザンとグロスと古代亀【最高&最終2110】【最終111位】」『あの日見た水岩タイプポケモンを僕達はまだ知らない』
「【ORASシングルS12】ピカチュウ入り構築【最高レート2081】」
「【ORASシングルS15】番外編?デデピカ構築!【最終2020/300位(最高2040)】」
くるくる「【S14最高/最終2119】ペロゲンコントロール!【最終74位】」『ペロリームとお菓子工場』
ケチャップ「【S14使用構築】バシャナットデデマンダ~ンネェンネェテテチテー~【最高最終2022最終291位】」『デデンネ日記』
さやぶしん「【シングル】マッギョはぁはぁ」『さやぶしんのビルドレキッス』
シェイル「【ORASシングル】Season11~蒼海の鮫と大地の鮫【メガサメハダー】」『SHEIL'S Party』
迅「第2回真皇杯予選&シングルレートS14,15 -ペンドラー式積みサイクルバトンデンリュウ-」『こころゆくまでポケモンアーキテクト』
ちょくる「真皇杯関西予選1使用構築 ボルトプス(トノトプス)」『マンボウの図書室』
tk12「【ポケモンORAS】真皇杯予選使用構築コバルアスランドVer7【シングル】」『未開のブログ』
とと「【最高2149】レート2100達成 ライボルト軸 無効化サイクル『雷神戦型』パーティ構築【最高13位】」『ととのレート奮闘記。』
バトルドーム「【シングルS14使用構築】ロックを相手のボルトにシュゥゥゥーッ!!【最高2062 最終2008】」『ダストを相手のニンフにシュゥゥゥーッ!!』
びるげ「【S14シングルレート2014達成!!】古代兵器ラグカイロスと愉快な仲間たち」『カイロスの生きる道』
「【XYシーズン6】襷サザン+クレセクチート【最高2099/最終2062】」
「【ORASシーズン8】✝まひるみサザングロス✝【最終2209/38位】」
「【ORASシーズン10】これは面白い!と思った構築まとめ」
「【ORASシーズン11】これは面白い!と思った構築まとめ」
「【ORASシーズン12】これは面白い!と思った構築まとめ」
「【ORASシーズン13】これは面白い!と思った構築まとめ」
へるたそぽけ「s15最高最終レート2211(17位) ~おおぞらをとぶ~奇形メガラティオスハッサム」『風に乗って 紅き空を』
ムンプス「メガガブリアス構築【最高レート2046 S14 真皇杯関西予選1、JPNOPEN使用構築】」『keibennの日記』
めーぜん「【シングル63】ボルトゴーリだと思った?残念!メガオニゴーリでした☆【真皇杯関西予選1二次予選進出構築】」『飛び膝蹴りを使えるポケモンは可愛い』
ゆとり「第二回真皇杯関西予選ベスト16-妖妖鮫鮫炎炎」『紳士淑女の嗜み』
ライカ「【S13最終2200達成構築】7mm Gabrotom Bullet (最終19位,2202)」『ライカの遠吠えブログ』
ワジャイナ「【最終2202】スピアー入りマンダ軸サイクル 【シングル】」『ワジャイナぽけもん日記(日記とは言ってない)』